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芙蓉の干城 (集英社文庫)

芙蓉の干城 (集英社文庫)

芙蓉の干城 (集英社文庫)

作家
松井今朝子
出版社
集英社
発売日
2021-11-19
ISBN
9784087443158
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芙蓉の干城 (集英社文庫) / 感想・レビュー

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ヨーイチ

木挽座シリーズ二冊目。現時点で最も歌舞伎全般に精通している作家が描く推理物。時代は戦前・5・15とかゴーストップ事件の頃。歌舞伎劇の殿堂木挽座を中心にした連続殺人に挑むのは狂言作者の孫にして早稲田の先生、前作から続く設定も健在。異世界歌舞伎界(木挽座、鶴亀興行とか) の着想が面白くて本筋を忘れそう。別世界とは分かっていても、ついモデルを調べてしまう。登場役者の曾孫、孫辺りが現存している訳で、不思議な感覚になる。つまり良く描けているって事なのだけれど。続く

2022/02/06

Y.yamabuki

昭和八年の歌舞伎の劇場木挽座を舞台に、当時の雰囲気を醸し出す筆致で綴られている。ミステリーとして面白いだけでなく、梨園の人間模様や裏方の仕事、当時の世相も描かれ興味深かった。右翼や当時の先端を行く澪子の存在が、まだ自由な雰囲気は有るものの、軍靴の音が近づいて来る空気感を良く表していている。満足の読み応えでした。

2022/06/06

MATHILDA&LEON

シリーズものとは知らずに読んだが、ほぼ問題無く読めるのが良い。歌舞伎の裏側の話も沢山出てきて面白いし、何よりテンポの良さと構成が素晴らしい。様々な意味合いを持った『芙蓉の干城』というタイトルに感嘆。これは第一作も読まねばと強く思った。本当に面白かった。(第四回渡辺淳一文学賞受賞作)

2023/12/20

陽ちゃん

シリーズ物だったんですね。昭和初期の劇場『木挽座』が舞台。もちろん、登場人物は歌舞伎界絡み。主人公で大狂言作者の孫である桜木治郎が木挽座周辺で起こった事件を読み解いていく訳ですが、時代が時代だけに重苦しい展開でした。あと、藤太郎少年がどう成長していくのか楽しみなような怖いような…

2022/03/30

はっか

昭和初期の歌舞伎世界の世界を舞台にしたミステリー。時代背景、歌舞伎と色々と盛り込んでいて、面白いことは面白かったけど、いまいち馴染めなかった。事件は解決したがやるせなさが残った。上層部の顔色を窺うっていうのはいつの時代もあるとは思わなくもないけど…。

2023/01/09

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