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短編アンソロジー 学校の怪談 (集英社文庫)

短編アンソロジー 学校の怪談 (集英社文庫)

短編アンソロジー 学校の怪談 (集英社文庫)

作家
織守きょうや
櫛木理宇
清水朔
瀬川貴次
松澤くれは
渡辺優
集英社文庫編集部
出版社
集英社
発売日
2022-05-20
ISBN
9784087443899
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短編アンソロジー 学校の怪談 (集英社文庫) / 感想・レビュー

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へくとぱすかる

6編収録。カバーイラストは、ラストの「旧校舎のキサコさん」を思わせる。徹底して救いのない怖さの作品もあれば、よくまとまって納得できて、少し落ち着ける作品もある。ミステリ的に作られたものほど、後者に近づくようだ。いわゆる七不思議にまつわる物語は、すでにパターンが出尽くしているように思えるが、それでもこうして新作が生まれているのだから、これからも期待できそうだ。駅や会社など、他人同士が集まる場は他にもあるのに、やはり怪談は「学校」が似合う。なぜなのか、その理由を考察してみるのもおもしろい課題になると思う。

2022/06/16

ごみごみ

学校が舞台のホラー・アンソロジー。いつの時代にもなぜか学校には、不可思議な現象や様々な言い伝えなどの噂話がつきまとう。いつもと違う通学路、夜の闇にひっそりと立つ二宮像、舞台袖から地下にのびる階段の下にある小部屋、古い木造校舎に残る地蔵堂・・確かに想像すると怖いかも。よく考えると辻褄が合わない話もあるのに、ひとりで確かめるのは無理だよなぁ。学校の怪談と言えば避けて通れない女子トイレにまつわる2話、渡辺優さんの「Mさん」織守きょうやさんの「旧校舎のキサコさん」が面白かった!

2022/07/06

sin

瀬川・淡い初恋の予感に相反する怪奇現象の波状攻撃…頑張ったご褒美は伝説の復活?渡辺・軽はずみな願い…誤った解釈が少女たちの身を滅ぼす。清水・子供ながらの無自覚なご都合主義が怖い…結びの爽やかさ、締めの気の効いたせりふは逆に不条理を感じさせる。松澤・部員が誰も彼女の窮状を理解しない…やがて彼女はそのプロ意識によって絡めとられてしまう。櫛木・即身仏の言い伝え、現れる現象…だがしかし、この作品からは恐怖よりも悪意を強く感じてしまう。織守・人はどうしたって人との距離感に悩む…律儀な幽霊のシステム、学校は心の檻!?

2022/07/05

のこ🐈

久々にホラー小説を読みました。どれもおもしろかったです。お目当ては瀬川貴次さんの『いつもと違う通学路』で、軽いのに怖いテイストをじっくり楽しみました。他の作家さんたちは皆さん多分お初かな……?『庵主の耳石』『Mさん』が特に怖いというか、情景描写心理描写に引き込まれました。『軍服』は狙いを付けられてしまった、という怖さがありますね。『旧校舎のキサコさん』は罠に嵌められる感じが怖かったです。『七番目の七不思議』は、なるほどそうきたか、って感じでした。作家さんの個性がそれぞれに楽しめるアンソロジーは良いですね。

2022/08/15

モモ

学校の怪談集。「いつもと違う通学路」戦国時代に激戦の末に落城した城跡がある町。安全そうなのに、通ってはいけない道がある。遅刻しそうになった優太が通ると…。「Mさん」拒食症で亡くなった少女の霊が出ると噂のあるトイレ。痩せたいと願うと願いを叶えてくれるというが…。「七番目の七不思議」二宮金次郎像のまさかの結末。「軍服」戦争で亡くなった人の話を劇にすることになったが、いろいろな怪異が起きて…。「庵主の耳石」最後のおちがひどすぎる。「旧校舎のキサコさん」一番怖かった話。地味に本当にありそうで怖い。楽しめる一冊。

2022/06/19

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