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『青鞜』の冒険 女が集まって雑誌をつくるということ (集英社文庫)

『青鞜』の冒険 女が集まって雑誌をつくるということ (集英社文庫)

『青鞜』の冒険 女が集まって雑誌をつくるということ (集英社文庫)

作家
森まゆみ
出版社
集英社
発売日
2017-03-17
ISBN
9784087455595
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あらすじ

【第24回紫式部文学賞受賞作】「元始女性は太陽であった。」という平塚らいてうの創刊の辞が有名な、女性による女性のための雑誌『青鞜』。その創刊から休刊までを「雑誌編集」という独自の観点から描く。掲載作品から広告、デザインまでを紹介しつつ、雑誌刊行の高揚感や苦労をしのぶ。らいてう、伊藤野枝、尾竹紅吉、保持研ら刊行に携わった女性たちの等身大の姿を浮き彫りにする傑作評伝。

『青鞜』の冒険 女が集まって雑誌をつくるということ (集英社文庫) / 感想・レビュー

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ネムル

教科書的に神格化された平塚らいてうのイメージが覆されるが、良くも悪くも距離が近づいてしまったような。雑誌の中心人物であるわりに初めは乗り気でなかったようだし、その評論活動の才もいささか怪しいし、他者の評価もぼろくそだし、大逆事件時も自分の内面活動が忙しくほぼ興味なしとのたもうてるし。雑誌そのものもアマチュア創作の寄せ集め感満載だし、内輪話・楽屋ネタに終始する後記が一番面白いようだし……という事情を追いつつも、女性たちの自由意思の変革に影響を与えたことは頷けた。

2017/04/09

ひでお

平塚らいてふといえば女性解放運動の始祖のようなイメージでしたが、本書を読むと少し印象が変わります。この本は、らいてふの思想に共感したというよりは長年編集者としての経験のある著者が明治時代に女性だけで始めた雑誌作りに興味をもって雑誌「青鞜」の創刊ら廃刊までのルポです。だかららいてふの言動にもスパッと書いてあるので、面白く読ませてもらいました。

2017/11/04

武井 康則

平塚らいてうを中心に「青鞜」に関わった女性たちの評伝。今までの東京の地域にこだわった部分が少なく地名町名に悩まされるのが減った。区切り、本そのものも少し短くなって読みやすくなった。最初、意気軒高な女性たちは生き生きしているが、煩わしい雑誌編集をしていた保持研が去り、平塚らいてう、伊藤野枝の投げやりな雑誌作りになってくると「私たちの場合は…」的な「谷根千」話がうるさく感じられた。実際平塚らはただ自由に発表できる場が欲しいだけで、「青鞜」などどうでも良かったのだろう。

2017/07/05

Yoneko

青鞜が最近チラチラと存在感を出すので、つい手に取った。らいてうは「あさが来た」で大島優子ちゃん演じたらいてうそのもの…生意気で斜に構えてて、若い青さを煮詰めたせいで、ちょっとかわいそうな。数々のエピソードを紹介されていて、空気感が伝わってくる。のは良いんだけど、著者が創刊した雑誌との比較をまめに絡めてくるの、必要かなぁ。09年まで続いたとは言え、創刊84年なんて四半世紀前の昔話じゃないか。(と、らいてうみたいな毒を)それの読者はまだしも、単純に青鞜目当てで読み始めた私には蛇足。

2017/06/15

Taq Asaq

真っ青い表紙の装丁に魅かれて手に取った、いわば「ジャケ買い」した本だが、これが面白かった。筆者は伝説的ミニコミ誌「谷根千」の編集者で、平塚らいてうを神聖視せず、同じ編集人という目線で、青鞜同人の編集方針にがんがんダメ出ししている。らいてうは当初乗り気でなかったとか、伊藤野枝が編集主幹になってから質が落ちたとか…。けれど、彼女たちの行状を愛情を込めてつづっていて、読み終わった後に、とても親近感が沸いた。何より、雑誌作りは冒険だったのだ。「女たち」とか冠をつけなくても、新しい海に踏み出す姿は、あまねく美しい。

2017/06/07

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