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夜は満ちる (集英社文庫)

夜は満ちる (集英社文庫)

夜は満ちる (集英社文庫)

作家
小池真理子
出版社
集英社
発売日
2017-08-22
ISBN
9784087456240
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夜は満ちる (集英社文庫) / 感想・レビュー

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アッシュ姉

読友さんのレビューに惹かれて購入。タイトルに覚えがあるけど感想の登録もないし、2017年発行だし気のせいかと思いきや、2007年発行の新潮文庫版を二年前に読んでいた。なんてこったいと思ったのもつかの間、代謝のいい脳のおかげで、全作没頭して読めた。途中で結末を思い出したものもあれば、完全に忘れているものもあり、まったく驚きの記憶力だが、初読時より一層楽しめたので再読できてよかった。なんだか怖い、なぜだか怖いという得体の知れない恐怖の正体を知ったとき、ぞわり、ぞくり、じんわりと短編毎に異なる感情に包まれた。

2020/03/31

HANA

怪談集。基本的に女性の一人語りなのだが、鬱々とした文章から紡ぎだされる内容はいつしか男と女、外部と内部、此岸と彼岸が溶け合う様相を呈して、深々と恐ろしい。文章自体は百鬼園先生を彷彿とさせ何が起こっているのかわからない怖さもそのままなんだけど、一番ベースにあるのが男女関係、それも道ならぬ恋なのでそこに地上の生臭さが付きまとってしまっているような。百鬼園先生が別格なだけあって、極上の怪談には違いないんだけど。特に面白く読めたのは表題作と「康平の背中」かなあ。特に後者、理外の理というのはやはりいいものである。

2019/12/06

カブ

小池真理子、幻想怪奇小説集第二弾。7篇のゾッとして物悲しい物語。ついつい引き込まれてしまいます。

2017/10/09

June

「夜は満ちる」鬱病で風呂に入らず臭い夫と同じベットに寝ていると始まるのに面食らうが、好奇心を駆立てられ誘い込まれてしまう。回想シーンの〝割り箸を持ったままの右手の小指で、私の頬を軽く撫でた〟という表現に、男の気持ちも女の気持ちもよく表されているようでドキリとした。/実際の家そっくりなドールハウスの話と、父は亡き後妻の住む家でお風呂から出ると、親戚たちが集っていたという話が面白かった。流麗な文章と秘密めいた匂い。現実からいつの間にか非現実の世界に連れ込まれる怪奇短編、そんなに怖くなかったが、最後は怖かった。

2018/04/09

mr.lupin

小池真理子さんの著書6冊目読了。7編からなる幻想怪奇短編集。どの話も不倫絡みの内容で怖さよりも、微妙な悲壮感が漂っている作品が、多かったような気がした。過去に読了した小池さんの作品からは、ゾワゾワした怖さがあったが、今回はちょっと肩透かしを喰らった感じかな。もう少しゾワゾワ感、ドロドロ感があれば良かったかも。他の作品にまた期待しよう。⭐⭐★★★

2023/09/02

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