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短編伝説 愛を語れば (集英社文庫)

短編伝説 愛を語れば (集英社文庫) / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

集英社文庫編集部が選んだ19の短篇。三島由紀夫や小川洋子といった馴染みの作家から、こんな機会でもなければ手に取ることはなさそうな舟橋聖一や景山民夫という面々まで。手当たり次第というか、言葉を変えれば多彩な作家群である。作品のできもまた当然にバラつきが大きい。篇中では、現実と幻視が絶妙の交錯を見せる小川洋子「飛行機で眠るのは難しい」と、民話「鴬の里」を想わせる三島由紀夫のフォークロア「雛の宿」が群を抜くか。面白いのは、何の繋がりもなさそうな舟橋聖一と乃南アサとが発想の根幹を同じくしていること。

2021/11/07

KAZOO

さまざまな観点からの「愛」を集めた19編のアンソロジーです。ごく短いものから中篇くらいはありそうなものまで楽しめます。私は文豪といわれている吉行淳之介と三島由紀夫(既読)の作品がブラック的あるいは恐怖を感じさせてくれました。氷室さんの作品も幼い姉妹の心の様子をうまく描いていると感じました。白石さんの「秘剣」は他のアンソロジーでも読んで印象に残っていましたが、なんど読んでも最後はほろっとさせてくれます。

2018/09/25

ピロ麻呂

結構古い作品が多いんだけど、古さを感じさせない。恋愛小説のスペシャリスト、小池真理子さん、唯川恵さんはさすが!

2017/11/10

カブ

19編の愛の物語。多彩なジャンル、作家で楽しめた。アンソロジーは普段接しない作家との出会いも楽しみの1つ。時代小説は食わず嫌いだったが、「秘剣」がすごく好き。

2018/02/08

Kanonlicht

愛をテーマに集められた短編集。どれも傑作だけど、趣旨に沿って選ぶなら「湯豆腐がしみる夜」が、短い文章の中に男女それぞれの想いが凝縮されていて一番好き。「秘剣」も武士の生き方の話に見せかけて、最後に愛が語られるところがうまい。全体的に不穏な話が多いのは、ただ男女の色恋を書いたところで話としては面白くないからだろうなと思った。「華燭」や「祝辞」のような結婚式は、当事者でなくても出席したくない(笑)

2022/08/22

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