海より深く (集英社文庫)
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海より深く (集英社文庫) / 感想・レビュー
いつでも母さん
大学卒業前の真志歩がバイト先で迷子の少年・明を保護したことから、あら・・あらら・・偶然なのか故意なのか・・この話の着地点は?と途中まで歯痒い。子供が求める親の愛を思いつつ、親の庇護から抜け出したい子供もいる。子供はいつまでも親の言いなりのこどもではないよね。明は結果として救われたが、世の中そんなに上手くはいかないのが現実だろう。「日本海溝より深い母の愛情で溺れ死にしたくない」と真志歩に言わせる矢口さんにドキリ。母の愛が重すぎないよう私も気を付けたい(汗)
2019/05/11
ともくん
海よりも深いものとはな何か。 愛情?同情?それとも憎悪? できるなら、日本海溝よりも深い愛情を注ぎたいし、注いでもらいたい。 そして、どうか子供には憎悪を向けないで欲しいと願わずにはいられない作品。
2021/12/20
azukin2
元旦にバイト先のカレー屋の前で置き去りにされていた少年を保護した真志歩。背中に虐待を思わせる無数の古傷があるのを知る。少年が待っている「エリコ」を探しているうちに河原でエリコのバックを見つける。事件に巻き込まれたのか?そんなことって…予想だにしない事件が待っていた!登場人物のそれぞれの親への想いと愛情が綴られ家族のあり方を考えさせられる作品だった。オーナーの知人の尾崎が突拍子もない行動をとったのはさすがに小説ならではかと笑。文庫本の手軽さでほぼ一気読み。
2021/03/29
たぬ
☆4.5 児童虐待は本当につらい。大人が大人を傷つけていたり怒鳴りつけている場面だって見ていられないのに大人が子供をとなるともう心が削られるよ。これを読むと加害者側のケアもじっくりやらなきゃだめだなあと改めて思える。主人公の真志歩(大4・女)は好きなタイプだけど40過ぎて定職にもついてないチャラ男な尾崎が実はめちゃくちゃいい奴だった。
2023/05/18
shi-
家族の在り方、形について考えさせられた。 愛情の示し方というか、表し方と言うか…。 もちろん愛のないのはそもそも問題外だけど、過剰な愛情、押し付けの勝手な愛情は歪んた形になってしまう。 親子って特にそうだし、難しい。
2019/04/26
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