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リーチ先生 (集英社文庫)

リーチ先生 (集英社文庫)

リーチ先生 (集英社文庫)

作家
原田マハ
出版社
集英社
発売日
2019-06-21
ISBN
9784087458855
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あらすじ

1954年、大分の小鹿田を訪れたイギリス人陶芸家バーナード・リーチと出会った高市は、亡父・亀乃介がかつて彼に師事していたと知る。──時は遡り1909年、芸術に憧れる亀乃介は、日本の美を学ぼうと来日した青年リーチの助手になる。柳宗悦、濱田庄司ら若き芸術家と熱い友情を交わし、才能を開花させるリーチ。東洋と西洋の架け橋となったその生涯を、陶工父子の視点から描く感動のアート小説。第36回新田次郎文学賞受賞作。

「リーチ先生 (集英社文庫)」のおすすめレビュー

無名のまま死んだ陶芸家の父は、偉大なるリーチ先生の弟子だった――日本とイギリスの懸け橋となった若者たちの物語

『リーチ先生』(原田マハ/集英社文庫)

“売れる”ことは正義か否か、という論争がいつの世もある。たとえば、本。おもしろければ売れるはずだ。たくさんの人に支持されてこそ、その価値は裏づけられる。そう主張する人も、間違いではないと思う。けれど、たとえば宮沢賢治やゴッホはどうだろうか。どちらも生前は無名だった。評価されるようになったのは、無名のうちから、彼らの作品を根強く「好い」と主張する人たちがいたからだ。実在したイギリス人陶芸家バーナード・リーチを軸に描かれる小説『リーチ先生』(原田マハ/集英社文庫)は、そんな、己の「好い」を信じて貫き続けた人たちの物語である。

 1954年の春、バーナード・リーチは古い友人である柳宗悦の強い勧めで、大分県・小鹿田(おんた)の窯を見るべくやってきた。柳とはもちろん「民藝運動」を起こした人物であり(この運動の何たるかは作中でも語られる)、柳宗理の父である。小鹿田焼が世に知れ渡ることになるのは、この柳とリーチのおかげなのだが、物語はリーチの世話役を任された若い青年・高市の目線から始まる。

 生まれたときから焼き物に囲まれて…

2019/7/27

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リーチ先生 (集英社文庫) / 感想・レビュー

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KAZOO

単行本で出たときに読もうと思ったのですが文庫本まで待ってしまいました。あっという間に読みましたが非常にいい本でした。原田さんのこの分野は絶対ハズレがないですね。主人公はバーナード・リーチですが、そのリーチを補佐する親子がある意味原田さんが自分だったらという感じで書かれていて作者の分身のような感じでした。その親子以外は実在の人物ばかりなのでしょう。白樺派や高村光雲親子、河井寛次郎、浜田庄司、柳宗悦などなど数多くの人物が出てきます。とくに柳の人物像は面白く岩波文庫で彼の本を再読しようという気になりました。

2019/07/05

相田うえお

★★★☆☆19082 凄い重い作品でした(重量が)。NHK朝の連ドラで楽しみたくなるような長い時間軸を持った話。最近でも日本の文化、日本の伝統、日本の心に魅力を感じで日本に来る外人の方がいますが、その辺の日本人よりも極めているんですよね。立派だと思いつつ、日本人が自国文化を知らない事が恥ずかしくもなります。当方、『陶芸』体験教室で『湯呑み茶碗』を作った事があります。もちろん陶芸家になりきって作りましたよ。出来た作品は厚ぼったくて重い〜(重量が)なんちゃって作品でしたが、自分で作った愛着から大切にしてます。

2019/09/01

佐々陽太朗(K.Tsubota)

沖亀之助とその子・高市は実在の人物では無く、著者が物語の中で作り上げた人物のようである。第三者たる亀之助の目を通じることによって、リーチと柳宗悦や武者小路実篤ら白樺派の若者、のちに陶芸家として偉大な足跡を残す富本憲吉、濱田庄司、河井寛次郎らとの交流を読者は目の当たりにするように知ることができる。しかし亀之助のリーチ崇拝ぶりが極端すぎて鼻白む場面もある。しかしそれも陶芸家として成功を収めた息子・高市がすでに九十歳になるリーチに会うためにリーチ・ポタリーを訪れるという美しいエピローグに救われている。

2019/08/03

enana

好いものは好い。 そう感じる私たち日本人の心には、きっと“リーチ先生”がいる。 日本を愛し日本に愛されたイギリス人陶芸家の美と友情に満ち溢れた生涯を描く感動のアート小説。 「わからないからこそ、分かろうとしてもがく。つかみとろうとして何度も宙をつかむ。知ろうとして学ぶ。わからないことを肯定することからすべてが始まるのだ」

2019/07/22

本読みたぬき

明治~大正期に日本で修行したイギリス人陶芸家、バーナード・リーチを題材にした本作。原田マハさんの作品は知的なのにとても読み易く柔らかく優しく温かくて、まるで陶器のようだ。そして人間の嫌な部分が描かれていずハッピーエンド。マハさんの人柄なのかな。

2019/07/12

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