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日本の深層 縄文・蝦夷文化を探る (集英社文庫)

日本の深層 縄文・蝦夷文化を探る (集英社文庫)

日本の深層 縄文・蝦夷文化を探る (集英社文庫)

作家
梅原猛
出版社
集英社
発売日
1994-06-17
ISBN
9784087481785
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日本の深層 縄文・蝦夷文化を探る (集英社文庫) / 感想・レビュー

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ヴェルナーの日記

今は亡き梅原武氏(とても残念です)による歴史探索というべき1冊。梅原氏は哲学者であるがゆえに専門外の歴史観を述べるにあたり、国文学・考古学・歴史学の立場からは批判も多いが、その卓越した視点は大いに学ぶとこがあると思う。彼の視点は日本仏教を中心に置いて日本人の精神性の探求に重点を置き、西洋哲学に深く根付いている人間中心主義への批判が色濃く映っている。

2016/11/19

獺祭魚の食客@鯨鯢

著者は縄文文化が弥生人に駆逐されたという単純な対立図式を取らず、浸透していったのであろうという立場を取っています。それは氏が東北出身であるバイアスを差し引いても妥当ではないかと思います。「進取の精神」を持つ人々が、良いものは取り入れていく「習合」の柔軟性をもつ人間が多かったため、稲作も仏教もあっという間に伝播したのでしょう。/縄文人はそのような先進的技術を携えた渡来人たちと混血し、現在の日本人が形作られた。そう考える方が、今でも私たちの心に残る自然や祖先への畏敬の意識が説明しやすいと思います。

2019/01/27

イボンヌ

アイヌ→蝦夷→縄文人という仮説を、様々な土着の信仰や祭りや習俗や言葉から解き明かす、という本かもしれません。兎にも角にも、縄文時代は東北が文化の先進地だったようです。 現代人は中国や朝鮮半島から渡来してきた移民の末裔と言う事になります。ネトウヨの方々に読んで貰いたい1冊です。

2018/01/18

tsubomi

202110.16-11.23:著者は京都大学の人なので勝手に関西の出身かと思っていたら母親は宮城の人だと冒頭に判明。それで母方の親戚に会うことから東北の旅を始めるのですが、徐々にディープな世界へ。この本が書かれたときは推測でしかなかったことが考古学的に物証をもって解き明かされてきた現在では、著者の推測がほぼ当たっていたことを実感させられます。縄文人の一部は稲作を受け入れ、一部は狩猟採集を続け、でも両者は交流し、後者が山や海の民になったりアイヌ民族とされたりしたというもの。東北民として腑に落ちる内容です。

2021/11/23

hitsuji023

縄文・蝦夷やアイヌ文化についての考察が面白い。ずっと遮光器土偶は技術的に劣っていることによってあの形になっていると思っていた。しかし、同じ時期に写実的な猪などの土偶もある事を知り、考えを改めた。これから、新しい発見があればこれらのことももっと深く知る事が出来るだろうと思う。興味は尽きない。

2014/10/10

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