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鏡の中の少女

鏡の中の少女

鏡の中の少女

作家
杵渕 幸子
森川那智子
スティーブン・レベンクロン
出版社
集英社
発売日
1987-06-19
ISBN
9784087601282
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鏡の中の少女 / 感想・レビュー

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青蓮

読友さんのオススメから。ダンスを習う15歳の少女、フランチェスカ。ダイエットを切っ掛けに理想の自分である「ケサ」を創り上げ、拒食症へと突き進んでいく。読んでいてまるで昔の自分を見てるようでした。食べたいけど太ることが怖くて食べれない、食べたくない--その根底にあるのは両親への「私を見て!私を愛して!」という痛切な叫び。それがとても切なくて涙が出ました。私もかつて経験したことなので、フランチェスカに激しく共感しまくりでした。彼女に必要だったのは「あなたは此所にいても良い」という愛情と安心感だったのでしょう。

2016/04/09

とろこ

フランチェスカ、15歳、162.5cm、44.5kg。成績も良く、問題のない“いい子”。ダンスレッスン中に、ふと、自分は太っていると感じたことから過激なダイエットに走る。そして、理想の自分に「ケサ」と名付け、「デブのフランチェスカは死んだ」と考える。40kgを切っても、自分は太い、醜いと思い込む。精神科にかかってもなかなか良くならず、入院するが…。30年前に書かれた小説だが、現代も同じ病気で悩んでいる人は多い。拒食症になる原因は、それが全てではないが、「私を見て!本当の私を分かって!」だと思うと、切ない。

2017/03/14

アズマ

読んでいて辛かったです。拒食症になるまでのきっかけや過程が細かく書かれていて、周りから見れば異常だけど本人からするとまだまだ足りないという意識。拒食症を通して抱えていた本音が切ないです。

2019/03/03

アイアイ

親がみても一度もデブに見えた事はないのに、168㎝44キロでダンスを熱愛する15歳の少女フランチェスカには自身がバケモノのように太ってみえる。強い理想の自分「ケサ」を作り、憧れの講師からダンスで身を立てる夢の糸口、 夏期講習の推薦を受けさらに食べる事をやめた。両親が異変に気付いた時は36キロまで減少。 ごく些細な習慣と決め事が、自分の力で立てなくなり胸に穴から管を入れて食事するまでになる死に近い小説。 死亡率は減少したが現代発生率が高い、なぜか中流階級によく現れる精神病である。▽図書館

2016/03/01

hitomi.s

学生の頃、何故か繰り返し読んだ本の再読。拒食症の女の子のお話。あまりにも愛されたいと思った時、どうしたら愛されるかを考えてしまった。そんなことを考えてしまう自分が、ワガママ過ぎるのだと思ってしまった。あの人の悪い部分を悪いと認めることはダメだと思ってた。時間と物理的距離は、大事。楽していいし、逃げていい。それがムリな状況なら手段や方法を探すために知識をつけよう。自分が楽に生きられる状況は何処か想像してみよ。私が昔々の私に言えること。踏ん張ってくれてありがとね。しあわせで居ます。

2021/08/19

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