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ヌヌ 完璧なベビーシッター (集英社文庫)

ヌヌ 完璧なベビーシッター (集英社文庫)

ヌヌ 完璧なベビーシッター (集英社文庫)

作家
レイラ スリマニ
松本百合子
出版社
集英社
発売日
2018-03-20
ISBN
9784087607482
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ヌヌ 完璧なベビーシッター (集英社文庫) / 感想・レビュー

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藤月はな(灯れ松明の火)

日常にポッカリと空いているドン底とそこから生まれた惨劇に理由はない事を体現しているかのような物語。ヌヌとしては完璧だったが、実際に母親としても家庭生活も完璧じゃなかったルイーズ。ヌヌとしての完璧さは、ルイーズにとっての鎧だったのだろう。だけど、その完璧さ故に雇い主から不信がられた。そして自分が築き上げた像やキャリア故に助けも呼べず、周囲とも違ってしまった事が彼女を蝕んでいった。後、共働きなのに女性だけ、家事も仕事も両立させろじゃなんて無理じゃない?個人的にポールがミリアムに寄生して自由人ぶる夫に見える

2018/11/30

nuit@積読消化中

ナヌ!?(あ、ヌヌに掛けた親父ギャグではありません)。読み終えた今、かなり悶々としている。あとがきの著者インタビューには「この小説は誰かを責任追求するものではない。判断するのは読者ひとりひとり。人生には答えの出せないことがたくさんある。」そ、そんなー!いや、分かってはいるけど、なんだか引っ張って引っ張って答えがなかった感じ。でもこれ「文学」なんですね。著者が「文学の役割は人間が抱える様々な矛盾を見せること」とも語っている。うーむ、エンタメミステリと勝手に思い込んで手に取った私の勘違いでした…。

2018/05/12

ゆいまある

幼い子供二人が酷い姿となった冒頭のシーンから釘付け。フランスでは保育園は一般的ではなく、家事もしてくれるベビーシッター、ヌヌを雇うものらしい。ヌヌは大抵移民。家庭内に持ち込まれる格差が波紋を呼ぶ。主人公は弁護士をしながら二人の子供を育てる若い母親。私も常勤で働きながら二人産んだから、仕事と育児で頭がおかしくなる感じが凄くよく解る。そしてこのヌヌ、完璧かと思いきや、仕事を通じてしか世の中と関われない。その為に新しく世話をする赤ん坊を必要とし、次第に狂気に囚われていき…。善意に見せかけた悪意が気持ち悪くて最高

2019/01/04

ゆのん

部屋には塵1つ無い完璧な掃除、誰もが大絶賛する料理の腕前、子供達を愛する完璧なベビーシッターのルイーズ。そのルイーズがベビーシッター先の子供達を殺害するのだが、事件までの経緯がこの本の内容である。翻訳が感情の入らない箇条書きのような感じがしたせいかイマイチの作品だった。映画『揺りかごを揺らす手』のような内容を期待していたので些か肩透かしをくらった感じ。ただ映像化したら面白いのかも。

2018/04/02

GAKU

冒頭いきなり「赤ん坊は死んだ。ほんの数秒で事足りた。」と始まります。過去の評判も高く、完璧と思われたヌヌ(ベビーシッター)のルイーズは、何故若い夫婦ポールとミリアムの幼い長女と長男を殺したのか?若い夫婦がルイーズを雇い、子供達になつかれ、料理や家事も完璧にこなし家族の信頼を得ていく過程から、ルイーズの過去や私生活が淡々とした文章で描かれていきます。ルイーズがこんなにも愛情を注ぎ世話をしていた、幼い二人を何故殺してしまったのか?理由を知りたくて一気読み。⇒

2018/04/06

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