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天龍院亜希子の日記

天龍院亜希子の日記

天龍院亜希子の日記

作家
安壇美緒
出版社
集英社
発売日
2018-03-05
ISBN
9784087711363
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天龍院亜希子の日記 / 感想・レビュー

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岡部敬史/おかべたかし

とても久しぶりに小説らしい小説を読んだという感じ。謎が絡むわけでも事件が絡むわけでもない。人材派遣会社で働く結婚前の男子の日常。しかしそれがなんかとてつもなく文学的で面白くすらすらといい読書の時間でした。友達とか家族とかに勧める本じゃないなー。でも本が好きな誰かに勧めたい小説。そう。この読書メーターにいる誰か知らないけれど本が好きな人たちにぜひ読んでみてと言いたいような小説でした。

2021/09/10

ケンイチミズバ

人が大切にされない。派遣社員は商品、正社員も昭和まで家族のようなところがあったが今では部品みたいなところも。小泉パパの時代、堺屋と竹中が派遣事業の規制をとっぱらった。当時、野党が言ってた通りのことが今起きている。派遣に流れた多くの若者が年収200万円台のまま40代50代に。自己責任と切り捨てる一方、外国人旅行者には気持ち悪いくらい優しい。簡易宿泊施設の火災で人が焼け死んでもスプリンクラーが問題視されるだけ。どうしてこんな人たちが?というところには目がほぼ向けられない。親身になっていたらもたないけれど。

2018/08/20

やも

なんだろう、すごく良かった🤔✨田町譲、27歳。彼の日常がただ書かれてるだけ。ホントただの日常。ブラック企業のように見えて、時たま人情を会社で感じたり、彼女がウザかったり愛おしかったり、淡々としてるように見えてちゃんと感情揺れ動いてるよね、田町君❗天龍院亜希子も人生のいいスパイスって言ったらアレだけど、なんかいるよね、仲良かった訳じゃないけど心に残ってる人。色んな人がいて、自分も誰かの色んな人の一部で…。当たり前だけど不思議なこの感覚✨願わくば彼等のこれからに楽しいことがたくさんありますように。★4.5

2022/04/26

モルク

題名から勝手に「天璋院篤姫」を思い浮かべ、時代物のお姫様の話かと思いきや、現代もの、しかも亜希子自身は、ブラック派遣会社で働く主人公田町の小学校の同級生であるが、ネットの中でしか登場しない。数編のブログのみである。でも、この何でもない短い日記が妙に気にかかる。天龍院亜希子はブログを閉鎖してしまったが、亜希子と田町の再会を見て見たかった。

2018/08/30

ゆみねこ

タイトルの天龍院亜希子はこの物語のヒロインではない。27歳の人材派遣会社で働く田町譲がブラックな日常生活の中で心の支えにしていたのが薬物中毒で墜ちた元プロ野球選手のマサオカと小学生の時の同級生天龍院亜希子のブログ。遠距離恋愛中の彼女がいるのに同僚と寝てしまったり、27歳男子の生態には理解し難い部分はあれど今の時代が抱える問題をさりげなく描いていて面白く読んだ。

2023/01/27

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