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漂砂のうたう

漂砂のうたう

漂砂のうたう

作家
木内昇
出版社
集英社
発売日
2010-09-24
ISBN
9784087713732
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漂砂のうたう / 感想・レビュー

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yoshida

木内昇さんは初読みの作家さんです。まだ江戸時代の名残がある明治初期。武家の次男坊の信右衛門は定九郎と名を変え、根津遊郭の妓夫台に座る。時代の流れに取り残され、漂う砂のように生きる定九郎。凛として生きる小野菊花魁。遅咲きの噺家のポン太。明治初期の時代の変動で変わりゆく遊郭。時代の風景や空気感が良く表現されている。また、江戸弁が読んでいて心地好い。哀しい兄弟の再会。小野菊と芳里のやり取り。頑なな龍造。最後に残された小野菊の情人の謎。中盤から後半にかけて、一気に読ませる。日本の風情、粋を感じる素晴らしい作品。

2017/07/25

遥かなる想い

平成22年/2010年下半期直木賞受賞作。維新後の時代の変化に乗れず、漂う人たちを根津遊郭を舞台に丹念に描く。定次郎という主人公が地味すぎて逆に小野菊という花魁が凛という存在感を放っている。龍造というぶれない男が何かをしてくれる のでは..という淡い期待が裏切られたのが少し残念。最後の小野菊の姿もよい。

2013/05/19

いつでも母さん

海岸で流れや波に揉まれ漂う砂の如くの定九郎の人生なり。江戸から明治へ、時代も身分も何もかも自ら動かせはしない、苦界に生きる男の周りには、己の生きる道を己で拓いた花魁(おんな)がいた。苦界には苦界なりに自分を張る男もいた。もやもやしながらも物語から目が離せない。終始どんよりとした空気感なのだが何故だろう読み切った。木内作家の力作か。直木賞も頷ける(と、いつもの上から目線はお許しを)しかし、いつの世も女は強いなぁ。

2016/01/20

kaizen@名古屋de朝活読書会

直木賞】自分が苦手な時代物。舞台となる根津という地名は最近よく地下鉄で下りるので覚えた。上野と本郷の間。参考文献が沢山あるのはすばらしい。苦手な文献が多いのでちょっと小休止。参考文献一覧作成

2014/04/18

Atsushi

主人公の定九郎を今風に言えば「バブル崩壊でオヤジの会社が倒産、大学進学もままならず、フリーター一直線」といったところか。いつの時代も人の生きる道は時世に左右されるものだ。そんな主人公が生簀の金魚を見てポン太や小野菊などから自分探しの旅にいざなわれる。逞しさの増したラストの定九郎の姿にひと安心。第144回直木賞受賞作。

2018/03/15

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