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未来国家ブータン

未来国家ブータン

未来国家ブータン

作家
高野秀行
出版社
集英社
発売日
2012-03-26
ISBN
9784087714432
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未来国家ブータン / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

いつもながら抱腹絶倒。ただし、今回は二村さんの命を受けて(おそらくは資金もここから出ていると思われる)ブータン入りするだけに、そうは暢気なことばかりも言っておられない。なにしろ、ブータンにおける生物多様性の探査が主目的なのだ。もっとも、高野氏は密かに雪男情報を得ようとしていたのだが。それにしてもブータンはなんと魅力的な国であることか。たしかに高野氏の言うように、ブータンはダライ・ラマの理想を体現すべく作られた理想国家、あるいは少なくてもその実験国家であったのかも知れない。実に不思議で魅力に溢れた国だ。

2016/07/03

KAZOO

ブータンへ雪男を探しに、という話なのですが著者のねらいがどこにあるのかがあまりはっきりしないのでブータンの単なるドキュメントルポに終わっている感じがします。比較的自分からというよりも受身的な事情があるのかもしれません。それでもブータンの国がどうして世界でインドや中国に隣接していながら一番幸せな国といわれているのかわかる気がしました。

2016/09/03

おいしゃん

未知の国ブータンで、未知の生物イエティを追う。このテーマを、辺境冒険家の高野さんが書くんだから、面白くないわけがない。とにかくいろんな人に接触し、民話を蒐集するさまは、現代版柳田國男のよう。ブータンの昔話集を読んでいるようでもあり、楽しかった。

2016/07/05

アキ・ラメーテ@家捨亭半為飯

始めのうちは、雪男の目撃情報などがなかなか集まらず、ブータン旅行記と不思議な出来事聞き取り話という感じですすむのかと思っていたら、日本の遠野物語とリンクし始めた辺りから俄然面白くなってきた。国を挙げてGNH(国民総幸福量)の増加を政策にしている環境保護先進国の素顔も高野さんを通して垣間見ることが出来たような気がする。無理なく国民の自由を制限しているけれど、あまりにも自然で誰も気づかない。選択が多いほど迷い悩み不幸になる。高野さん推薦の『世界しあわせ紀行』の後に読んだので余計に考えてしまった。

2016/07/03

harass

半鎖国状態のブータンに知人の依頼で無給の調査をすることに。だが著者の本命は雪男。小国の現実と理想の国家運営と人々の暮らしを取材。実に朴訥とした人たちなのだなあと感心。近代人の苦悩など無縁な幸せな人達だが、見方を変えると開発独裁でもあるし、緩い全体主義なのだなあと。そうでもしないと隣国の超大国インドと中国に取り込まれるリアル。著者のいつものおかしさがこもった楽しめる紀行文。図書館本。

2016/05/15

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