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真昼の心中

真昼の心中

真昼の心中

作家
坂東眞砂子
出版社
集英社
発売日
2015-07-24
ISBN
9784087716207
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真昼の心中 / 感想・レビュー

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starbro

昨年から今年にかけて好きな作家が結構亡くなっています。坂東眞砂子もその一人です。素晴らしい作品を遺してくれたことに感謝するとともに、ご冥福をお祈りいたします。遺作「真昼の心中」を読みました。情欲、色に溺れる江戸時代の女性達を描いた短編集です。女たちの凄まじい情念がリアルに感じられます。現在に比べ色恋沙汰に対し厳しい刑罰が待っていても、陥ってしまう悲しい女の性です。一番のオススメは炎と性に魅入らされた「火の華お七」です。【読メエロ部】

2015/08/20

風眠

女という生き物は、したたかで愚かであると思う。けれど裏を返せば、儚い恋を信じたい、可愛い生き物でもあると言える。口に出さぬ分だけ、顔に出さぬ分だけ、想いは積まれてゆく。男の嘘を、女の嘘を、分かっていても、どこかで信じたいのが恋心だ。恋をする事が罪になる江戸時代、もしも私が生まれていたなら、私は間違いなく罪人だろう。一度だけでいい、あの人と心を重ねる事ができたなら、その時は死んでもいい。女ならきっと誰でも、そんな胸の埋み火にちりちりと焼かれたことがあるだろう。これは官能小説ではない。愚かで可愛い女心の物語。

2016/04/23

Yuna Ioki☆

1126-329-26坂東眞砂子氏の遺作。史実や過去の事実や事件を元に女性心理を描いた作品群。短編集なのでストーリーに入り込むまでに完結してしまうのがとても残念。

2015/08/23

そうたそ

★★★★☆ 坂東眞砂子さんの遺作となった作品。江戸時代に起こった様々な色事を題材に描かれる生と性。快楽に突き進む欲望を通し、人間の本質を描き切った力作であるようにも思えた。どの作品も力作揃いだが、個人的にはやはる大奥や側室などと、ある程度位の高い女性を主人公に描かれる作品より、一般庶民の女性を描いている作品の方に、より女性の本能、人間としての本能を強く感じる部分が多かった。テーマがテーマだけに当然性描写も多いが、その奥底にある著者が描きたかったものを感じ取ってほしい。「火の華お七」と表題作は特におすすめ。

2015/08/22

ミツツ

ねっとりした睦事なのに読後はカラリとしているのは何故なんだろう。限られた人生のなかで悦びに溺れるも晴れがましく胸をはって表をあげるそんな彼女たちがカッコ良い。

2019/03/14

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