残酷な王と悲しみの王妃 2
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残酷な王と悲しみの王妃 2 / 感想・レビュー
KAZOO
4人の王様や王妃を扱っていて作者の得意な分野の甲斐があるいは写真などを駆使して楽しい物語風にまとめられています。私はやはりルードヴィッヒ二世が楽しめました。もともとさまざまなところで読んできたせいもありますが、実際にノイシュヴァンシュタイン城、リンダーホーフのお城にいったこともあるのでなつかしく読みました。他の3人についても知らないことが多く参考になりました。
2018/02/13
みっちゃん
中野京子さんの著作は、どれを読んでもわかりやすくて面白い。ヨーロッパの王室はお互いに姻戚関係で、複雑に入り組んでいるんだなあ、と改めて驚かされた。英王ジョージ3世の妹で、デンマークの王妃になったカロリーネ・マティルデの章が初めて知った話だったので、一番興味深かった。僅か23年の生涯の何とドラマティックなことであろうか。
2016/03/11
dorebook
第二弾。今回登場する王や王妃は、時代設定が近いためか統治による残酷さではなく、現代に引き継がれた文化遺産的なものを感じながら読了。「ルートヴィヒ二世」はお抱え作曲家としてワーグナーを遺し、ロシア革命で処刑されたニコライ二世の両親は、芸術的な貴金属を遺し、更に「カルロス四世」はゴヤを宮廷画家として『裸のマハ』や表紙装幀の性格浮彫りの『家族像』等を遺させた。絵画や音楽、即興詩人、貴金属や建築物を遺す経緯は横に置いたとしても、結果大きな偉業なのだと改めて感じた。
2016/02/16
キムチ27
1巻に続き、期待にたがわぬ面白さ。惑溺の読書だった。1巻と同様に筆者が力を入れるのは装丁の一族だろう。そうするとゴヤが描くスペイン、カルロス4世の在り様は欧州宮廷が当然の如くに繰り広げた近親婚の濃縮図と言えなくもない~伯父・姪婚。今回、非常に面白いのは権力者と画家。初めて絵画に触れた時は考えもしなかった当然といえば当然の現実論理。ヴァンダイク・ベラスケス、そしてゴヤ。彼の権力志向はつとに有名だが、想像を遥かに超えたそれと「他人を見下す人間性の厭らしさ」をカンバスの向こうに見得る透徹した眼光そして絵筆は凄い
2017/02/28
tama
図書館本 新刊案内で p13青いヴィッテルスバッハを髪にかざされたぺこちゃん、似合ってるよ!「ルートヴィヒⅡとヴァーグナーはどちらも物凄い浪費家だったがおかげで今ウィーンもミュンヘンも世界中から観光客を集め、国を潤わせている」「美男がお妃さまの愛人になると昇進は物凄く速い。近衛兵が、見初められて二年後に宰相!」「カルロスⅣ世は政治は丸投げでひたすら狩好きなお気楽王様。歴史から忘れられる存在だが亡命後も当時としては長生きし生活も困窮しなかった」ひょっとして今の私はミニサイズのカルロス4世になりつつある!?
2016/01/19
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