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累々

累々

累々

作家
松井玲奈
出版社
集英社
発売日
2021-01-26
ISBN
9784087717358
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芥川賞受賞第1作は学園ハレンチ×超能力×ディストピア!? 遠野遥×松井玲奈 同い歳小説家の対談が実現!

共に1991年生まれ。注目の同い歳小説家の遠野遥さん(左)と松井玲奈さん(右)

 当時28歳にして『破局』で芥川賞を受賞した遠野遥さん。俳優として活躍、小説家としても注目を集める松井玲奈さん。「文藝」掲載時から反響続々の遠野さん3作目刊行記念として1991年生まれ、同い歳小説家の対談が実現!

遠野 松井さんは同い歳だと聞いていたので、小説も書かれていると知ったときから、いつかお話ししてみたいと思っていました。

松井 ありがとうございます。私も、同じ時代を生きてきたはずなのにどうしてこんなにも生み出されるものが違うんだろうと、『破局』を読んだときからずっと興味を惹かれていたので、こういう機会をいただけて嬉しいです。遠野さんの文章って、淡々と削ぎ落とされている感じがするんですよね。読み手に与えられる情報が限りなく凝縮されているというか……今回の『教育』はその濃度がさらに高くなっていて、読んだあとしばらくは引きずってしまいました。

遠野 嬉しいです。松井さんの『累々』は連作短編集ですけど、読み進めていくとすべて同じ人のことが語られているのがわかってきて、状…

2022/2/5

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累々 / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

starbro

2年前に読んだ『カモフラージュ』に続いて、松井 玲奈、2作目です。本作は、完璧な恋愛連作短編集でした。 最近、加藤シゲアキや又吉直樹等のタレント作家が各賞を賑わしていますが、中では松井 玲奈がNo.1かも知れません。その内、大きな賞を受賞しそうです。またAKB48や乃木坂46が消滅しても、著者は専業作家として生き残れそうです。 https://www.bungei.shueisha.co.jp/shinkan/ruirui/

2021/02/22

nobby

『累々』とは「たくさん積み重なっているさま」読了後その意味に行き着くと思わず「怖っ…」マリッジブルーにセフレにパパ活に♬チェリーな失恋と実に多彩なテーマで描く短編は痛々しい。それを相変わらず生々しくも鮮やかに読ませる文章力は健在。元アイドルがよくぞ赤裸々にと思うと意外だけれど、その冠はいらずもう本物だと思う!おまけに中盤辺りでハッとさせられ、そういう芸当もあるのかと脱帽…最もお気に入りは恋愛SLGに重ねる展開に『ときメモ』懐かしく思い出して楽しんだ3話目(笑)期待通りに楽しめた松井さんの次作がもう楽しみ♬

2021/03/17

パトラッシュ

人は様々な経験を積んで一人前になる。ヒロインの小夜が多くの男性と付き合って人を見る目を養い、痛い目に遭ったりもした末に幸福な結婚を勝ちとるプロセスは王道の成長小説だ。王道すぎて尖った部分がなく、サラッとした文章も相まってありがちな恋愛ものという感じを受ける。しかし時系列順で4→3→2→1→5となるところを、葉さんと出会って結婚するまでに過去の回想を挟む形をとることで小夜が恋愛に夢を持たない女になるまでを少しずつ浮かび上がらせるのだ。関係のあった男たちを結婚式に招くラストは、女の怖さしたたかさを突きつける。

2021/04/29

ALATA

「プロミス・シンデレラ」での怪演が気になり手に取る。何気に結婚前の女性がマリッジブルーに沈み込む様子が語られ瑞々しい感性に驚いた。連作短編集ということで読み進むとちょっとしたサプライズが続きよく練られているいるなぁ~と感心しきり。ただ、友達の彼氏と関係を持ちハッピーエンドは違和感。★3※「愛してるの響きだけで強くなれる気がしたよ♪」…よりも、「片思い、ここでFinaiiy♪」のほうがスッキリするかな。

2021/12/29

とん大西

…苦い読み味です。セフレにパパ活に…内面に抱える鬱々とした身勝手なエネルギー。それは若さゆえか癒えない傷痕ゆえか。行間に垣間見える小夜の笑顔にイミテーションのような儚さを感じます。掘り下げかたがちょいと粗いかもと思いましたが、巧みな構成で読ませるあたりはなかなか心ニクい。「誰も悪くないの。だって私たちみんなわかってたんだから、これが都合の良い関係だって」…嘘か真実か、愛か情か。この1文は結構効いてるかもしれません。

2021/02/20

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