ルコネサンス
ルコネサンス / 感想・レビュー
akarick777
父と娘の関係について考えた。私にとっては、腹が立つけどほっとけない、そんな感覚。こうして書くことで、自分が整っていく感覚があるんじゃないかな。
2022/06/28
あずき
幼き頃に別れた父と二十数年ぶりに再会し、恋人のように浮かれ、葛藤し、近づいたり離れたりしながらも二人の、父娘としての関係に近づいていく。珠絵の心の機微が丁寧に描かれながら物語が進んでいく。「人と人は小説でつながる」まさに繋がりを求めて本書と出会った。再会までの葛藤は、父親のことを一切記憶に持たない娘に重ねながら読んだ。再会の後は、小説として楽しく読んだが、心の底に抱えていた自責の念が呼び起こされたままだ。
2022/08/05
なーやん
自分の出自を知ること。それは、アイデンティティが形成される根幹にもなる。自分が何者であるのか。自分との対峙の中で、父という存在がゆったりと、かつ着実に取り込まれていく過程は、新しい気付きをもたらした。父への承認欲求だけでは到底満たされない、もっと深く普遍的で哲学的な思考に誘われた。表題に父という言葉を使っていない理由を想い巡らすのも、長編を読んでこその至福である。
2022/05/29
Clioone
20数年ぶりに再開した親子の物語。 自分の身にも周りの人の身にも起こり得ないシチュエーションではあったが、思いの外感情移入し、読了後は放心状態になった。 父親に会いにきたのに、その人を他人のように捉えて関係が進んでいくところは?な気持ちもあったが、そんな簡単に割り切れていなく、彼女の人生にずっと残っていたんだと最後の最後で知り久しぶりに泣きました。思い出すだけでもうるうるする。
2022/05/27
うさぎ
ずっと会ってなかった父親に抱く感情はそれぞれだろうけど、想像を超えてきたので新しい世界を見たような感じだった。でもこれは小説なんだろうか。回顧録みたいな気もする。
2022/11/03
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