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マイセン 秘法に憑かれた男たち

マイセン 秘法に憑かれた男たち

マイセン 秘法に憑かれた男たち

作家
ジャネット・グリーソン
南條竹則
出版社
集英社
発売日
2000-02-25
ISBN
9784087733235
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マイセン 秘法に憑かれた男たち / 感想・レビュー

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星落秋風五丈原

人が取りつかれた「もの」を通じて、関わった人々を描いていく、という 歴史もの。訳者南条竹則さんは日本ファンタジーノベル大賞受賞者で、語り口が とっつきやすく、さらりと読めます。著者ジャネットグリーソンは、スリランカの 農園主の娘で、サザビーズなどの勤務経験を経て作家に。昨年オランダのデルフト焼を見てきたこともあって、何か懐かしい気がしました。

2005/11/18

arina

マイセン磁器を作り出した才能ある3人の男。錬金術師ベトガー、絵師 ヘロルト、造形師 ケンドラー。マイセンの歴史には幽閉に陰謀に争い、沢山の壮絶なドラマがあった。レポートのためにマイセンの本は何冊か読んだけど本書は物語を読んでるみたいでとても面白かった。ここまで白磁に人生を翻弄される歴史を知ってしまったら 白磁の見方が変わります。

misui

かつて東洋で作られた磁器は、西洋においては黄金に比せられるほどの価値を持っていた。他に先んじて磁器を開発することが危急の課題とされ、諸国は秘法を求めて競いあった。そんな中、一人の錬金術師がザクセン選帝侯の手に落ちる。本書は、「賢者の石」の探求に始まるマイセン磁器産業の歩みを描いたノンフィクションである。王侯貴族、技術者や職人、山師など、一癖も二癖もある人物が織りなす物語は、大河小説の趣さえあって無類に面白い。普段何気なく使う道具の陰にも素晴らしい物語が潜んでいる。

2012/04/27

ろーじゃ

東洋で作られた白く滑らかな磁器が、ヨーロッパの王族達をこぞって魅了させていた事に驚き。歴史をここまで大きく動かしていたとは…。 今でこそ欧州磁器の王として君臨するマイセンですが、製造方法の確立の裏舞台で、人・工場問わず、信じられないほど多くの困難に立ち向かってきた物語は見逃せません。

2012/07/11

ビーグルの匂い

欧州人のブランド創造力が日本人とは違うことがわかった。日本製・中国製の磁気と同等製品(と思われる)の生産が可能となった時、彼らは販売価格を羨望していたこれらアジア製磁気と同等以上に設定した。もちろん現在とは市場形態や環境がことなるが、通常ならマイセンのような後発は価格設定を低くすることを考えるはずだ。初期の製品が品質やデザインがアジア製より優れていたとは考えにくい。それでも強気に販売し、現在のブランドを築き上げた。円安進行で喜ぶ我々とは考え方が違うのだろう。安売りはやはりいけない。

2020/09/24

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