のっけから失礼します
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「のっけから失礼します」のおすすめレビュー
三浦しをん節が大炸裂! 読むだけで「明日も楽しく生きよう!」と笑顔になれる、エッセイ最新作
『のっけから失礼します』(三浦しをん/集英社)
世界は果てしない、と三浦しをんさんのエッセイを読むといつも思う。日常にこんな楽しいことがそうそう転がっているものかね?と思うくらい、変わった人や事件が転がっているけれど、実は、しをんさんの語る内容はたいてい、私たちが日常で遭遇してもおかしくないことばかりだ。まあ、最新作『のっけから失礼します』(集英社)にあるように、新幹線で某大臣経験者のSPと隣り合わせるなんてことはさすがにめったにないと思うが、それでも、同じ経験を私たちがしてもただ「ひゃー、すごいところに居合わせちゃった」で済ませてしまいそうなところを、しをんさんはつぶさに観察し、時におもしろおかしく、時に本質をついて語ってくれるのだ。世界を果てしなく広げ続けるか小さくつまらないものにおさめるか、それは人の視点次第なのだということが、エッセイを読んでいるとわかる。
女性誌『BAILA』の約5年分の連載をまとめた本作は、その意味で、三浦しをん節が炸裂だ。思いがけぬところで笑わされてしまうので、手にとる人は気をつけてほしい。個人的にいちばん笑ったの…
2019/8/16
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31歳で亡くなった梶井基次郎の『檸檬』 あ、丸善にレモンを置く話? 「桜の樹の下には屍体が埋まっている」で始まるあの話も収録
『檸檬 (280円文庫)』(梶井基次郎/角川春樹事務所)
『檸檬 (角川文庫)』(梶井基次郎/角川書店)
『檸檬 (新潮文庫)』(梶井基次郎/新潮社)
読み返せば読み返すほど、さらに魅力が増していく本がある。特に教科書に載せられていた名作の数々は大人になってから読み返してこそ、じわじわとその魅力が感じられるものだ。その最たるものとして挙げたいのが、梶井基次郎の『檸檬』。「ああ、丸善に檸檬を置く話ね」と侮ってはいけない。ひとたび本を開けば、作者の感性に圧倒。作品の力に思わず魅せられてしまうことだろう。
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2019/11/1
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のっけから失礼します / 感想・レビュー
starbro
三浦 しをんは、新作中心に読んでいる作家です。ファッション誌BAILAに連載されているとは思えない爆笑エッセイでした。オススメは、親不知の抜歯&EXILE愛のエッセイです。これだけ小説とエッセイのギャップの激しい作家も珍しいかも知れません。
2019/08/18
tetsubun1000mg
三浦しをんさん相変わらず面白すぎ! 自分のことを「私」「俺」「吾輩」「拙者」と呼び分け、日常のなにげなさそうな事や、家族、旅行、コンサートなどをネタにして、激しく自らをツッコみながら、時には大きくボケたおし両方を使い分けして大きく盛りにもって最後を締めて仕上げている。 一つ一つのエッセイがそのまま物語になりそうな内容で読者を喜ばせてくれる。 筆者の日常を垣間見せながらも読者を共感させる文章はさすが直木賞作家。 エッセイ一つも手抜きはない。 サービス精神満点の中身の濃い楽しめる一冊。三代目がドームで回転⁉
2019/09/24
R
お洒落雑誌での連載をまとめたエッセーでした。実際の雑誌はまったく知らないのだけども、文章の端々から、このテンションはカラー合ってないなと自覚しつつも、まったく直す気が無い潔さが読み取れて素晴らしかった。ノンジャンルに、日常思うことなんかを連ねただけなんだけども、言葉選びと、怠惰と肥満を隠そうともしない勇気あふれる筆遣いに感服しました。何がという話はないけども、ただただ面白おかしく笑って読める、素晴らしいエッセー集だったと思う。
2019/11/06
射手座の天使あきちゃん
不潔で、オタクで、下品で、おデブ(笑) 知らずに読むと絶対に勘違いしそうな大好きな「しをんさん」のエッセイです。 今回は、ミッキーマウスのテーマに乗せてお送りします ♪ぼくらの「おバカ」なリーダーは しをんさん しをんさん 三浦しをんさん 下ネタ・妄想がテンコ盛り エッセイだ エッセイだ しをんのエッセイ のっけから のっけから はい、失礼します ヘイヘイヘイ♪
2020/02/16
akiᵕ̈*
三浦しをんさん、気になる作品はありつつもこれがお初!下手な芸人より芸人的な(笑)笑いのセンスありすぎです!タクシーの運ちゃんの話し、新幹線の中のSPの話しは、まさにのっけからニヤニヤが止まりませんでした!笑。親知らずネタは、まだまだたくさんありそうだし、家族経営の本屋の血で血を洗う抗争劇も臨場感ありすぎで、ど〜っぷり、しをんワールドにはまってしまいました♩これからまだ見ぬ名作を読むのが楽しみです!笑。
2019/10/16
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