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妻が口をきいてくれません

妻が口をきいてくれません

妻が口をきいてくれません

作家
野原広子
出版社
集英社
発売日
2020-11-26
ISBN
9784087880489
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「妻が口をきいてくれません」のおすすめレビュー

会話がないまま5年がすぎた夫婦の行く末は? SNSでバズって賛否両論巻き起こった野原広子さんの最新作『妻が口をきいてくれません』

『妻が口をきいてくれません』(野原広子/集英社)

「妻が口をきいてくれない。でもご飯は作ってくれる」こんな話を聞いたらどう感じるだろうか。史上最大級の謎? それとも“よくあること”だろうか。『妻が口をきいてくれません』(集英社)の作者・野原広子さんによれば、Webサイト「よみタイ」で連載が始まったころ、「ウチの家庭のぞきました?」と何度か言われたそうだ。巷ではけっこうよくあることらしい。

 連載時に累計3000万PVを超えた漫画に、描き下ろしを加えて刊行される本作。作者の野原広子さんは『離婚してもいいですか? 翔子の場合』『消えたママ友』など数々のヒット作を生んできた人気作家。巧みな構成によって、よくあるはずの日常風景がまるでフィクションのように目に映り、いつの間にかはまっている“沼”感は本作でも健在。ほのぼのとしているようで、人間の深いところにあるブラックな感情がじわじわとえぐり出される。

自分の気持ち、相手の気持ちがよくわかる心理描写

 本書は「夫 誠の章」と「妻 美咲の章」が順番に描かれ、5年間にわたる月日のなかで、それぞれの気持ちがどう変わっ…

2020/11/26

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「本当のところは…と考えさせる余白がある」本のプロが語る“野原広子作品”の魅力【花田菜々子さん×新井見枝香さん対談】

 これは果たしてフィクションなのか? それとも日常のどこかで本当に起きた出来事なのか……? 家族の現実と物語のあわいをすくいとるマンガ家・野原広子さん。『消えたママ友』(KADOKAWA)は手塚治虫文化賞短編賞の選考会でもっとも支持をあつめ、同時ノミネートの『妻が口をきいてくれません』(集英社)とともに受賞が決定した。野原さんの作品の、いったいどこがスゴいのか? “すべての女性を応援する本屋”として知られる「HMV&BOOKS HIBIYA COTTAGE」の店長・花田菜々子さんと人気書店員・新井見枝香さんのおふたりに、その魅力を語っていただきました。 (取材・文=立花もも)

『消えたママ友』(野原広子/KADOKAWA)

花田菜々子さん(以下、花田) 野原さんの作品ってどれもコミックエッセイのフォーマットで、かわいらしい絵柄で描かれるから、ついつい「著者の実体験かもしれない」と思って読みはじめちゃうんですよね。益田ミリさんやたかぎなおこさんみたいな読み心地を勝手に期待して、なんとなくほんわかしたり、あるあるーって思わされたりしていると、いつのまにか…

2021/7/9

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手塚治虫文化賞受賞で話題の『消えたママ友』。渡辺ペコさんと富永京子さんが語る「野原広子作品の魅力」とは?

『消えたママ友』(野原広子/KADOKAWA)

 第25回手塚治虫文化賞短編賞の選考会で、もっとも支持を集めた『消えたママ友』(KADOKAWA)と、やはり評価の高かった『妻が口をきいてくれません』(集英社)の二作で受賞が決定した野原広子さん。かわいらしい絵柄で描かれる“ママ”たちの日常に、読者はどうしてこれほどまでに惹きつけられてしまうのか――? Twitter上で『消えたママ友』についてやりとりをかわしたのをきっかけに、マンガ家・渡辺ペコさんと社会学者・富永京子さんの対談が実現! 野原作品の魅力について語っていただきました。

(取材・文=立花もも)

――お二人が野原さんの作品に出会ったきっかけはなんだったのでしょう?

渡辺ペコさん(以下、渡辺):最初に読んだのは『離婚してもいいですか?』(KADOKAWA)だったと思います。絵柄がとても好みだったのと、「いいですか?」って問いかけるタイトルは流行でもありましたが、まんまと惹かれて手にとったんですよね。ただ読み終わったときは、けっこうしんどかった。主婦の主人公がどんなことに我慢し、抑圧を受け、つらい思…

2021/6/3

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妻が口をきいてくれません / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

漫画。我が家と同じ!と思われる人が結構多いみたいです。こんな夫婦の形、子供が離婚して良いと言うなら一刻も早く解消した方が良いですね。終わり方が微妙ですが、私的にはこの夫はまた最初だけで時間が経ったらもとに戻って横柄になると思います。妻的には離婚に向けて動き出すように思います。家事と子育てに文句言う仕事しかしてないのに偉そうな夫は最低だな。

2021/01/07

mariya926

うーん。夫が無自覚すぎて··妻は諦めた瞬間から楽になってというのもなんとなく分かります。夫の器というか度量の問題が大きいと思います。多分夫が誰かに相談せずに、自分でぶつかっていったらもっと早かったかも?私の場合は義実家の問題を12年程続けて伝えてこないだ泣きながらぶつかっていったら、やっと理解してくれて味方になってくれました。ぶつかっていっても無理だと思ったら結婚自体を諦めたくなりますよね。あとがきに闇を感じました。幸せそうに見える家庭でも仮面家族が多いのですね。図書館にあったので借りてきました。

2022/02/06

Kei

なぜそうなったかを探る、晒す物語で、夫婦とは?を問う主題であるとは思うものの。そして、こう言っては身も蓋もないとわかるものの。正直、面倒くさい、別れろよっ、でした。(スミマセン)

2021/10/02

ネギっ子gen

【ママは、ずっといてくれたんだよ】最初は、夫・誠の章。次は、妻・美咲の章。3番目は、夫妻の章。末尾が、5年前の『あの日』を描いた、妻の回顧『あの日』。この章立てが見事! 妻、娘、息子の4人家族。夫は、ごく平和な家庭と思っていた。が、ある時を境に、妻が口をきいてくれない。必要最低限の言葉以外は。大喧嘩した記憶もない。妻は何を怒っているのだろう。子どもを介して会話できるのに… 弁当は作ってくれるのに… やがて、会話のない生活も6年目――。ウェブサイト「よみタイ」連載の書籍化。夫の家庭内素行を正すのに最適(笑)

2022/11/03

ででんでん

やっぱり野原さんの、線一本で、辛い表情、怖い表情をつくる絵はすごい。そして、夫側と妻側それぞれの視点で順番に描かれる構成のインパクトも強烈だ。原因は夫なのだろう、そうなんだろう。それでも、掛け違ったボタンが、もうひとひねりずれていたら?こどもたちのいないところで思いきり話し、喧嘩することができていたら?…。きっと違った5年間になっていた。変化できない夫ではなかったのに残念だけど、妻の期待と失望の積み重ねの辛さもわかる。夫も辛い。涙が出たが、彼女は強い。私より強い。それでもやっぱり直接話そうよ。

2021/11/28

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