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藤子・F・不二雄大全集 SF・異色短編 (1)

藤子・F・不二雄大全集 SF・異色短編 (1)

藤子・F・不二雄大全集 SF・異色短編 (1)

作家
藤子・F・不二雄
出版社
小学館
発売日
2011-10-25
ISBN
9784091434722
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「藤子・F・不二雄大全集 SF・異色短編 (1)」のおすすめレビュー

73歳以上は国からの社会保障が打ち切り!? 『ドラえもん』藤子・F・不二雄の「SF・異色短編」のゾッとする結末の話3選

『藤子・F・不二雄大全集 SF・異色短編』(藤子・F・不二雄/小学館)

 日本の国民的アニメの一つとして、いまも多くの世代に親しまれている『ドラえもん』。作者の藤子・F・不二雄氏が描く夢と希望にあふれた世界観は、令和になっても子ども達の目に輝きを与えている。しかし、藤子・F・不二雄氏が生み出した作品はもちろんこれだけではない。彼が生涯に描いた話は約3500話あり、それぞれに『ドラえもん』とはまた別の世界観、おもしろさがある。

 中でも異彩を放つのが、「SF・異色短編」シリーズ(小学館)。現代世相を痛烈に風刺した話が多く、『ドラえもん』のメインテーマが夢・希望とするなら、本シリーズのテーマは奇妙・不気味・不思議といった感覚に近い。そして2023年4月9日からはNHK BSプレミアムで、選りすぐりの10作品の実写ドラマ放送がスタートした。本稿では、そんな藤子・F・不二雄異色短編集から、ゾッとする結末の話を3本紹介したい。

「自分会議」(SF・異色短編(4)/第3話)  お金への執着が恐ろしい結末を生んだ作品として有名なのが「自分会議」だ。物語は、主人公の学…

2023/4/16

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藤子・F・不二雄大全集 SF・異色短編 (1) / 感想・レビュー

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かんらんしゃ🎡

★「昭和は遠くなりにけり」のspecial Thanksに「ノスタル爺」とあったので図書館で探した。70年代ビッグコミックに連載されていたと言うから、リアルタイムで読んでた筈なんだけど、どれ一つ覚えが無いなあ。かろうじて「劇画オバQ」のタイトルだけ記憶の隅にある。★いくつかの作品は、疲れた大人に向けての少年時代を悼む挽歌になっている。「ミノタウロスの皿」「定年退食」など真理・哲学・社会問題・既成の価値観へ疑問を投げかける話もある。今読んでも全然古臭くない。

2016/11/17

ゆにこ

久しぶりに読んだけど面白い。大人向け。

2016/04/03

Take@磨穿鉄靴

たまにはこんな本(漫画)も。お気に入りの蔵書。漫画とは言え切れ味の鋭い尖ったSF作品。良質な短編がそうであるように見せ方を変えれば長編でも耐えられるアイデアが少ないページ数にギュッと凝縮されている。決して明るくは無いけどどれもインパクトがありストーリーの質は高い。このタッチも好きだけどシャフトあたりがアニメ化してあの空気感で出したらと思うとゾクゾクする。まあ無いだろうけど。★★★★☆

2024/01/16

磁石

人の世のまこと不可思議なこと、単純明快な観念だけでは到底計りきれない。どれだけ「俺は正しい! お前は間違っている!」と訴えようが変わらない、金と暴力と色気が全ての根底に跋扈している、ソレが醸成した空気に足掻らっても敗れ去るだけ。何とも物悲しくも愉快な、大人の世界……。おかしいことをおかしいと訴えても変わらない、足りないのはソレを修正/形にする/維持してくれる裏方か。……子供と大人は、なんたってこれだけ離れちまったのか。

2017/05/08

たくや

ドラえもんの印象が強い人だと著者らしくない毒のある作品だと思う人も多いと思うが、Fさんの本質は明らかにSF短編にある。人間の業の深さ。価値観の不確かさ。五里霧中な未来予測に鋭く切り込む。一つ一つ感想を綴りたいところだが、文字数に限りがあるのが憎い。ミノタウロスの皿、定年退食、間引き、ノスタル爺、コロリころげた木の根っこの秀逸さ。登場人物がやたら理屈っぽい長台詞を言う場面が必ずあるが、これは博識だったF先生が降臨しているシーン。4巻まである作品だが、一読の価値ありだ。

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