前略、前進の君 (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)
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「前略、前進の君 (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)」のおすすめレビュー
「普通」を手に入れるため身体を売る――自己嫌悪、嫉妬、不安…様々な感情に溺れそうな10代の女の子たちの「性と恋」
『前略、前進の君』(鳥飼茜/小学館)
前に前に進んでいくことは非常に勇気がいる。特に、制服を着ている時代に感じた将来への不安は、尋常ではないレベルだった。
自分の心に蓋をして、皆が好きなものを自分も好きなフリをして、周りから逸脱せぬよう気をつける……。それさえ心がけていれば、表向きは平和な学校生活が送れるのだからと言い聞かせ、心の声はいつも封印していた。
だが、本当は生徒一人一人に主義主張があり、心の葛藤がある。
「前へ進む」ということは、自身の息苦しさと恐怖と少しの期待が入り混じった今にも爆発しそうな自意識と向き合うことでもあるのだ。あなたは学生の時、大人への一歩をいかにして踏み出したか覚えているだろうか。
『前略、前進の君』(鳥飼茜/小学館)は、様々な感情に溺れそうな10代の女の子たちの「性と恋」にまつわるマンガだ。
全8編収録されており、彼女たちの心の葛藤がオムニバス形式で描かれる。しかも「鉛筆画」で描写されており、セリフも少ないので、登場人物たちの生々しさが鮮烈な印象で迫ってくる。
例えば、第1話で登場するのは、チャイムの音と共に人生イージ…
2018/11/17
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初のエッセイ『漫画みたいな恋ください』が好評の鳥飼茜さん。10月に『前略、前進の君』が刊行、11月には弊誌連載『マンダリン・ジプシーキャットの籠城』、12月には『ロマンス暴風域』の2巻も発売される。それぞれの著書をふりかえっての心境と、これまで描き続けてきたテーマについて訊いた。
鳥飼 茜 とりかい・あかね●1981年、大阪府生まれ。2010年に連載開始した『おはようおかえり』以後、青年誌を中心に活躍。「私自身は、実は流されやすくて“こうすべき”みたいな正義があまりない。でもだからこそ、社会的に課される男女の役割意識に反発を覚えることが多いのかもしれません」(鳥飼)
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2018/11/9
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前略、前進の君 (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL) / 感想・レビュー
ぐうぐう
JKなどど彼女たちを一括りにする。「彼女たち」もまた「私たち」と自らを一括りにしてしまう。「フツー」という呪文を唱えて、安心を導こうとする。制服も、ダイエットも、援交も、「フツー」であろうとする結果だ。鳥飼茜は、そんな「彼女たち」の個々の心の叫びに耳をすます。「彼女たち」を救えると鳥飼は思っていない。なぜなら「私はあなたではないから」。だから「あなたのとなりで私は私を救う」。それが「私たちは私たちを救える」のだと、「あなた」の隣で鳥飼は囁く。鉛筆画で描かれた、これは「あなた」の、そして「私」の物語。
2018/10/14
江藤 はるは
「どうでもいい」とかそんな言葉で汚れた心 今放て
2020/02/21
かやは
ペン入りしていないような絵柄。フォントも手書きなのかな?こういうのがあるのかな?漫画という形態の詩集のようだと思った。鳥飼さんの漫画は何冊か読んでいるけど、正直あまり共感することはない。けれどもすごく面白いし、登場人物の抱える痛みが伝わってくるのが好きだなあって思う。私はきっと、運良く傷付かない人生を送ってこれた人間だ。だからこそ、傷跡を持つ人のその模様を美しいと感じてしまうんだと思う。勝手な話だけれども。
二人娘の父
私が読んでよかったのだろうかと、反省してしまった。
2022/08/14
しい☆
あーまたすごい本に出会ってしまった。この本を世の中へ送り出してくれて本当にありがとうって気持ち。
2019/02/20
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