剣ヶ崎・白い罌粟 (P+D BOOKS)
剣ヶ崎・白い罌粟 (P+D BOOKS) / 感想・レビュー
Yuma Usui
混血や近親愛など血筋にまつわる話の多い短編集。直木賞受賞作の「白い罌粟」が印象的だった。全体的に退廃的な雰囲気の作品が多いけど心理描写が丁寧でさもありなんと思う結末が多かった。
2018/12/16
忽那惟次郎8世
父が立原正秋の愛読者だったが、剣ヶ崎は父が是非読めと進めた作品だ。主人公 次郎はおそらく昭和元年生まれ この物語の最後のシーンは昭和37年 私の生まれた年である。この作品は時代を戦後世代とは別の視点から見ている 物語は昭和12年の支那事変から昭和20年の終戦(敗戦)の間展開されるが 戦争が起きているとは思えない三浦半島の先端の美しい風景 コスモスが咲き乱れ 青い空に波濤 そういう風景が目に浮かぶ 小説の展開される時間軸の構成が素晴らしい 血縁関係も複雑だが 読者をグイグイと引っ張る面白さがある +
2019/12/17
Jackie
どの作品も面白かったけど、白い罌粟が特に良かった。鎌倉とか能楽みたいなモチーフはいろんな作品に繰り返し出てくるんですね。続けて読むと設定が頭の中でいろいろフュージョンしてきちゃいました(笑)
2021/01/29
くりこ
大人の恋愛物だと思って手にしたので拍子抜け?(恋愛物が読みたくて) 時間の流れが静かで、じわっと感動が沸いてくる。展開の早い現在の作品に馴染んでいる人には辛気臭いかも。私は立原さんらしくて好きだけど。 どれも派手さはないけど、味のある作品。ただ「白い罌粟」はこちらまで気が狂いそうになったかな。
2020/12/16
td2mfjmr
面白かった。 固い小説ばかりかと勝手に思っていたが、意外にくだけて変化に富んでおり引き込まれました。
2022/09/06
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- 出版社
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- 発売日
- 2019-11-01
- ISBN
- 9784865282511