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風土 (P+D BOOKS)

風土 (P+D BOOKS)

風土 (P+D BOOKS)

作家
福永武彦
出版社
小学館
発売日
2016-07-05
ISBN
9784093522748
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風土 (P+D BOOKS) / 感想・レビュー

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アレカヤシ

人生は愛し愛される事だ、それがなければ空っぽだという。桂は空っぽ、愛し愛されるには歳を取り過ぎ、全く疲れている。歳を取って情熱もなくなり、愛もない人生は死んでいるという。桂は愛を諦め、芸術に生きようとしたが、それにも挫折した。でも少なくとも一度は生きようとした。僕は疲れる程何かに打ち込んだ事もないのに初めから空っぽだ。感情も理性も精一杯働かせた事がない。一度も生きた事がない、初めから死んだ人生。僕は多分、人生の本当を知りたくて小説を読んでいると思う。本を読んでてもいつのまにか自分の事ばかり考えている。

2017/10/07

みつ

三部構成の第1部と第3部は1939年8月の数日、第2部は1923年8月の1日のみが海を舞台に描かれ、後者にはさらに十数年を順次遡る断片が11回挿入される。凝った構成であるが、読み進めるのに支障はない。断片を除いて大きなストーリーの起伏はなく、愛と青春、芸術への想いが内省的に語られる。ただ、読者は、いずれの年も直後の9月1日にはカタストロフ(関東大震災と第二次世界大戦の勃発)が彼らを待ち受けていることを知っており、そのことが、この清冽な小説に影を落としている。kindle でおそらく30数年ぶりの再読。

2018/08/23

ロックスターKJ

評価:★★★★☆ 4点 

2016/10/19

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