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鍬ヶ崎心中

鍬ヶ崎心中

鍬ヶ崎心中

作家
平谷美樹
出版社
小学館
発売日
2018-03-07
ISBN
9784093864923
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「鍬ヶ崎心中」のおすすめレビュー

動乱期に結ばれた男女の運命は…? 明治維新150年、実にドラマチックな「宮古湾海戦」秘話

『鍬ヶ崎心中』(平谷美樹/小学館)

 明治新政府軍と旧幕府軍が、日本各地で激戦をくり広げた戊辰戦争。上野、会津、箱館などにおける激戦はたびたびフィクションにも取り上げられ、多くの人の知るところとなっています。しかし明治2年3月25日に岩手県宮古湾で両軍の軍艦がぶつかった「宮古湾海戦」については、あまり知られていないのではないでしょうか?

 と、えらそうなことを書いていますがわたし自身もほんの10日前まで、この海戦に関する知識や関心をほとんど持っていませんでした(母方のルーツが宮古であるにもかかわらず)。それを変えるきっかけとなったのは、作家・平谷美樹さんが3月に上梓した時代小説『鍬ヶ崎心中』(平谷美樹/小学館)との出会いでした。

 明治元年、陸奥国盛岡藩の閉伊郡宮古通鍬ヶ崎村(現代の岩手県宮古市)。太平洋に面した小さな港町で、2人の男女が出会いを果たします。女の名は千代菊。東雲楼という女郎屋で体を売りながら、年季が明けるのを待ち続けている数え年26になる遊女です。男の名は七戸和麿(かずま)。会津戦争で右足に大怪我を負った、元盛岡藩士の青年でした。

 旧…

2018/4/14

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鍬ヶ崎心中 / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

あーさん☆声優坂泰斗を応援します!(`・ω・´)ゞ

表紙も中身も良いのに文庫化されてない残念な本('・ω・')

2020/03/26

たんちゃん✡。:*☪·̩͙

【プルーフ本、読了しました】

2018/03/04

kawa

明治維新直後、旧幕軍が官軍海軍を急襲した宮古海戦が舞台。地元作家さんによって、埋もれていた歴史を掘り起こしての小説化には好感なのだけれど、登場人物に共感度が高まらないのが辛い。

2018/05/06

真理そら

他の平谷作品とはかなり毛色が違うので、戸惑いながら読み終えた。榎本軍から捨てられたと感じている和麿と、親も含めて社会から捨てられていると感じている遊女・千代菊が不器用に心を通わせて行く過程が丁寧に描かれている。同時に宮古海戦の中での地域の連帯と強靭さが生き抜くことの大切さを伝えてくれる。鍬ケ崎は2011の津波で壊滅的な被害を受け、現在は立ち直りつつあるとのこと。岩手の人である作者にとってこの作品は地元へのエールなのだろう。

2018/05/01

gachi_folk

戊辰戦争末期の有名な海戦、宮古湾海戦。盛岡藩有数の花街、鍬ケ崎には官軍幕軍両陣営が集い、民衆は時代の流れに翻弄される。 榎本武揚との出会いで身請けされた芸妓千代菊もそのひとり。庶民の意地と女の意地、そして芸妓としての意地と張りが花街を彩る。盛岡のことがまた少し好きになった。

2019/05/08

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