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電車のおじさん

電車のおじさん

電車のおじさん

作家
辛酸なめ子
出版社
小学館
発売日
2021-03-17
ISBN
9784093866064
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「電車のおじさん」のおすすめレビュー

OLの妄想がおじさんを再定義する!? 辛酸なめ子による人気連載小説『電車のおじさん』

『電車のおじさん』(辛酸なめ子/小学館)

 あなたは“おじさん”について深く考えたことがあるだろうか。私は年配の男性が原因でストレスを感じると、つい「これだからおじさんは」と心の中で毒づいてしまう。おじさんは私にとってネガティブな風景の一部であり、慮る対象から外れてしまっていた。『電車のおじさん』(辛酸なめ子/小学館)を読んで、そんな自分に気づいたのだ。

『電車のおじさん』の物語は満員電車から始まる。OLの玉恵は、通勤中に遭遇するおじさんたちを観察している。シャツの素材で家庭事情を妄想したり、不可解な行動を取るおじさんを考察したり……。ある日、満員電車とはいえ強く押してくるおじさんに注意したところ、玉恵は凄まじい勢いで怒鳴り返されてしまう。衝撃を受けた玉恵はそのおじさんのことが気になり始め、再び電車で遭遇したおじさんを尾行する。するとおじさんの意外な一面が見えてくるのであった……。

 本書を読んで、私の中のおじさん像が激変した。そもそもおじさんという言葉の持つ懐の深さに気づかされた。おじさんは年齢による区分のようで、実は必ずしもそうではない。30代でお…

2021/4/14

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電車のおじさん / 感想・レビュー

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くろにゃんこ

最初は作文を読んでいるようで違和感があったが、あっという間になれてグイグイ進む。文具メーカーに勤める玉恵のおじさん観察と妄想プラトニックラブ。続きがあったら手に取ってしまうだろう。私も電車に乗ったらおじさんを見てしまいそうだ😓

2024/04/05

tellme

辛酸さんの小説は初読み。エッセイの延長のようなさすがの人間観察力と妄想力が面白かった。特に何かが起こるわけでもなく、ただただ淡々と綴られていた。おじさんがまた電車に乗れるといいな。

2022/05/16

千穂

文具会社OL玉恵20代後半の人間ウォッチング。電車で出会ったおじさんからの妄想が中々興味深い。色々とメモしながら読みました。忘れることは神様が人間に与えた自然な手放し方なのかもしれない。人が電車に乗れるという健康状態がどんなにありがたいことか。なるほど〜健康に年を重ねたいものです。

2023/04/22

キラ@道北民

タイトルに惹かれて読んでみた。文具会社OL玉恵の人間ウォッチング。面白くサクサク読める。妄想プラトニックラブ、推しおじさんのススメ、時々時事ネタ、手放しノートに書き込んで浄化、キモい先輩も身につけているものには罪はない…なるほどね!と思いながら一気に読了。

2024/02/08

は?

未来を作るノートは,夢を書き連ねるばかりでなく,手放すことを書くことも必要と知る / 現実と妄想の狭間小説だが小説と随筆の中間のようなテースト 興味深く読了

2021/06/15

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