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神無島のウラ

神無島のウラ

神無島のウラ

作家
あさのあつこ
出版社
小学館
発売日
2023-02-24
ISBN
9784093866712
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神無島のウラ / 感想・レビュー

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みかん🍊

令和の「二十四の瞳」と聞いて島の子供たちと先生のほのぼのとした交流と明るい南の島を想像していたら、かなり不穏で暗く重い、子どもを守る島の神ウラの不思議な力は子どもたちを守るのか、本来は大人が担う役割だが虐待や育児放棄から子ども守れない親や大人、親が子どもを見捨てるのは許されないが、子どもが親から逃げ出すのは生きて行くには必要、自然豊かな島でなら癒やされ元気になるというのは大人の勝手な幻想かもしれないが、安心して暮らせる居場所は必要、彼らが無事島で伸び伸び成長出来ますように。

2023/06/14

けんとまん1007

初めから最後まで、ウラの2文字が脳裏をよぎっていた。こどもという存在の危うさ、脆さ、力強さ、したたかさなどが、次々と目の前に現れる。それを、どう受け止めるとかという、自分自身を試されているようでもある。島という空間の持つ力を考える。人は、自分がなされたことの影響は、必ずあると思う。それを、どの方向へ向けるのか・・・考えると、とてつもなく広がる。

2023/06/28

ゆみねこ

離婚しひとりになった槙屋深津(みつ)は12歳で離れた故郷の島へ臨時教諭になるために20年ぶりに帰ってきた。島外から島の学校にやって来た子どもの抱える事情、深津自身の心に秘めた傷。子どもを守る神・ウラのいる神無島での再生と希望の物語。

2023/10/14

シャコタンブルー

神無島に何かを置いてきた。それを回収しに来た小・中学校の臨時教師である深津の心理状態に危ういものを感じる。32歳で離婚したばかり、しかも過去のトラウマを抱える故郷だけに心許ない。南の島だから開放感はあるが、逆に人間関係は濃密で閉鎖的だ。子供達も少人数であるが故に、衝突が起きれは居場所を失う。だからこそ教師の使命感や役割も大きい。自身の心の闇を抱えている深津には生徒に向き合うにはあまりに荷が重すぎる。そんな教師では生徒が可哀想だ。だからこそ子供には夢や希望を語れる大人が必要だと思えた。

2023/03/30

万葉語り

鹿児島から週2便のフェリーで12時間の神無島には子供を守る神=ウラがいる。だから、傷ついた子供も癒されて、というような話ではなく、虐待によるPTSDを抱えた子供たちに真剣に向かい合う教師の話だった。自身の抱える罪の意識とも向き合いながら、子供も自分も再生していく槙屋深津の姿に脱帽。本当にウラがいるのかもしれないと思った。2023-107

2023/08/14

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