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社会の抜け道

社会の抜け道

社会の抜け道

作家
古市憲寿
國分功一郎
出版社
小学館
発売日
2013-10-01
ISBN
9784093882569
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社会の抜け道 / 感想・レビュー

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パフちゃん@かのん変更

「抜け道」という言葉の意味が私の予想と違っていました。私はいわゆるバイパスのようなものを予想していましたがそうではなくて社会システムの取りこぼし、「水漏れ」のようなものをさしているようだ。違っていたらごめんなさい。とくに役に立つ本ではなかったが、気楽に読めて世界の中の日本が浮き彫りになる楽しい対話集、雑談のようなものだった。保育園の話、食の話、購買意欲の話、欧州と日本の労働時間や労働意欲の話、ディズニーランドの話、デモの話・・・面白かったです。

2014/08/24

寛生

【図書館】「食」についての対話がとてもいい。それに関連して、農業や水について議論が展開しているのもいい。これだけでも購入して再読したい。97頁の古市の左翼への見解も的を得ているし、國分がDeleuzeを用いて社会や法律には常に水漏れがあるという見地からあとがきを展開しているのも面白い。國分の中学の時の体育の教師の、何のために体育があるのかという質問に対して、彼が、「自分で自分の思うように身体を動かせるようになること」と教わったこという話も印象深い。最初よりも最後の方がかなり盛り上がってるなって感じがする。

2014/07/28

Miyoshi Hirotaka

引力の法則は完璧だが、人間が作った制度や法体系には必ず抜け道がある。なぜなら、それらは人間の行為すべてを覆うことはできず、適用される事例すべてを予測することはできないからだ。相手にレッテルを貼って糾弾するのは、運動を目的化し、集まるだけで満足した70年代型闘争。今風にいうとネットでの炎上。後には失望感や間違った達成感が残る。ざっくりと眺めれば、全てがシステムに取り込まれているように見えるが、ミクロな視点で考えれば、社会の水漏れ、抜け道はいくらでもある。それらを探し、改善を積み上げる提案型の活動こそが必要。

2016/04/09

壱萬弐仟縁

國分准教授は、住民が行政にアクセスできない日本に対し、ノルウェーはできているようだ(43頁)。古市研究員によると、quiet maverick(静かなる異端者=トゥーッカ・トイボネン)が着実に社会を変えるという(84頁)。急進的なだけではない変え方。また、専業主婦の高学歴化をもったいないとしている(169頁)。わたしも主夫でもいいぐらいだが。國分先生はシングルファーザーで子育てしているときにD論を書き上げているという(184頁)。確かに立派だと思う。

2015/02/27

ヒデミン@もも

分かりやすくて楽しい本でした。古市さんと国分さん。オバサンの井戸端会議みたいに対談が進む。下段の解説が細かくて助かりました。社会学と全く関係ないけど、古市さんからみた朝井リョウさんの目が死んでいる。というのが気になりました。社会学者っていいなぁ。

2014/11/18

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