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芸術は爆発だ!(小学館文庫): 岡本太郎痛快語録 (小学館文庫 R お- 12-1)

芸術は爆発だ!(小学館文庫): 岡本太郎痛快語録 (小学館文庫 R お- 12-1)

芸術は爆発だ!(小学館文庫): 岡本太郎痛快語録 (小学館文庫 R お- 12-1)

作家
岡本敏子
出版社
小学館
発売日
1999-10-06
ISBN
9784094036718
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芸術は爆発だ!(小学館文庫): 岡本太郎痛快語録 (小学館文庫 R お- 12-1) / 感想・レビュー

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ホークス

1999年刊。今まで岡本太郎氏の強烈なメッセージに何度も痺れた。本書は「岡本太郎」の半身、岡本敏子氏による言行録。簡潔で読みやすい。二人が性差をどう考えたかに興味があった。本質に目をこらすのは同じでも、太郎が女性に被せがちな幻想を、敏子は丁寧に取り除く。上手く言えないが、「命に刺さる深さ、命を哀しむレベルが違う」としておこう。太郎は諏訪の御柱に跨って坂をおりようとし、危険だと止められると「死んで何が悪い。祭りだろ」と言った。映画『フォレスト・ガンプ』の様な、自分自身の生を直向きに生きる輝きを感じる。

2023/07/24

Y2K☮

本人の言葉と作品に浸ったら、次は最も近くで見続けた人の声を。養女にして生涯のパートナーでもあった敏子氏の文章は「ゲゲゲの女房」さながらの謙虚さと細やかな配慮に満ちている。なぜかありがとうと云いたい。思った通り太郎の本質は荒々しくて大雑把な変人ではなかったし、ましてやサラブレッドな出生に恵まれた苦労知らずの坊やでもなかった。己の決めた道を、スジを頑固に貫く為に絶えず陰険な嫌がらせにあっていた。全てを跳ね返し、その熱を糧として創作に活かす。この生き方こそが即ち岡本太郎の芸術なのだ。彼の本は継続的に読んでいく。

2016/12/11

ロビン

岡本太郎の秘書・養女であり実質的なパートナーであった岡本敏子さんが、太郎の言葉の背景や逸話を紹介・解説された一冊。幼少期からパリ時代、従軍時代、万博などを経て死までが語られるので、太郎の伝記としても読める。形式主義を嫌った太郎は結婚をしなかったが、心底太郎にほれ込んでいる敏子さんはそんな太郎を理解し、憾みがましさは微塵もない。本書からはそうした生き方に伴走した誇りと歓びが瑞々しく伝わってくる。一番身近な人にここまで愛された太郎は裏表がなく、本当に「どこを切っても岡本太郎」「有言実行」の人だったのだと思う。

2022/07/08

taku

揺るぎない信念があり、誤解されても争うことがあっても貫く「人間」岡本太郎。この人のようには生きられないけど、自分を偽らない素直な生き方には羨望を抱いてしまう。情熱的でユーモアのある太郎さんの感性、哲学は感銘を受ける部分があり、言葉は胸に響く。耳が痛くなるような言葉もあるが、それはまったく不快ではなくスッキリする。岡本太郎の魅力が伝わってくる本。次はまた太郎さん自身の著書を読みたい。

2015/12/02

リュウジ

★4著者は太郎の秘書であり養女となった女性。彼にずっと寄り添い記録し続けた人だ。彼が発した言葉に太郎の人生を重ね合わせていくまさに編集の妙。どこを切取ってもなまなましく太郎がいた。「なんだこれは」「芸術は爆発だ」。名高いこの二つの言葉の奥に潜む彼の心根は知っていた。いや、知っていたといえるだろうか。幼少の話、パリでの暮し、兵役、名声を得た以降の彼の言葉と行動。彼は芸術家なのか。哲学者?宗教家?思想家?教育者?歴史家?批評家?どれも違う。彼は人間だった。人間であることに正面から対峙し逃げずに向かって行った。

2020/01/07

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