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書くインタビュー (3) (小学館文庫 さ 4-9)

書くインタビュー (3) (小学館文庫 さ 4-9)

書くインタビュー (3) (小学館文庫 さ 4-9)

作家
佐藤正午
出版社
小学館
発売日
2017-05-09
ISBN
9784094062564
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書くインタビュー (3) (小学館文庫 さ 4-9) / 感想・レビュー

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Kanonlicht

佐藤正午とライターのメールによる往復書簡形式のインタビュー。『鳩の撃退法』発表から『月の満ち欠け』執筆時点の著者の日常が垣間見える。ライターの質問にきちんと答えることはごくまれで、大半はメールの内容や言葉の使い方への揚げ足取りやダメ出しになっているあたり、だいぶ面倒くさそうな性格に見受けられるけれど、この著者のこと、そう思われるのを狙って書いている節がある。むしろ、この往復書簡自体が著者の一人二役の可能性もあり、何が真実で何が創作なのかわからなくなるのが、妙にクセになる。

2023/06/22

こすも

このシリーズも3作目まで来て、今回はインタビューアーの東根ユミさんの成長ぶりが印象的でした。佐藤正午さんからの厳しい指摘や嫌味(?笑)はこのシリーズの売りだし、相変わらずなのですが、それに対処する能力が向上したというか、逆に大人の態度でたしなめたりして、1、2とは見違えるようでした。また、新作長編『月の満ち欠け』に続けて読んだのですが、作品の理解の手掛かりとなるコメントもあって良かったです。毎回感じることですが、文章を書くこと対するプロの意識や現場感覚を知ることできて、本当に勉強になります。

2017/05/20

春ドーナツ

先日再読した「5」に出てくるアレクサンドル・ルリヤ著「偉大な記憶力の物語 ある記憶術者の精神生活」、本書を読むまで架空の本と思い込んでいた。なぜ、人はある事象を思い込んでしまうのだろう? 先入観と言い換えても良いですが。こいつはろくなことがありません。偏見を持たず多角的に物事を見つめたい。という信条はどうなる。どうもならないけれど。神秘なる地底湖のイメージが浮かぶ。聞き手が懸命に水路を組み立てている音が聞こえる。カンカーンと真っ暗なトンネルの奥から、甲高い音が反響している。そしてちょろちょろ流れる水の音。

2019/07/24

アリ子

なんかもうすっかりツンデレみたいな間柄になってきました。東根さんの時にハラハラさせる質問と、正午さんの屁理屈が楽しい。お父さんのお葬式の時にあえて競輪に行った話には感心。「月の満ち欠け」じゃなく「ツチノコミツケタ」って何、と思わず突っ込んだ。

2017/09/08

しんこい

今回は、月の満ち欠けを書く時期と重なるが、作品の内容や雰囲気は一向に明かされない。ただ作者の秘密ではないが、小説家の思考や発想は結構語られるし、斜に構えたものの言い方は作品にも共通という気がしました。

2017/10/20

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