ある天文学者の恋文 (小学館文庫 ト 5-1)
ある天文学者の恋文 (小学館文庫 ト 5-1) / 感想・レビュー
しいたけ
空の星が、全部恋だったらと想像してみる。目を凝らし、たったひとつの光を探す。形の違う恋がいくつも瞬く。道ならぬ光もあるだろう。消えたはずのエドを夜空に探すエイミー。とうに死んだ星から届く恋文は、エイミーのこれからを照らすたいまつになる。私に死んだ父を思い出させるエド。星の下、思うよりエドは少年だった。
2016/10/07
ざるこ
不倫をしていてもし相手が亡くなってしまったら。行き場のない表にも出せない想いをどこにぶつければいいのか。一緒に読んだ本を手に取ったり一緒に過ごした場所を訪れたり。過去へ過去へと辿る心情はとてもよくわかる。茫然とするエイミーに亡くなったはずのエドから届くメールや手紙や小包。エドの深い愛情は多様な仕掛けによって死後も継続する。それには無念さを滲ませながらもエイミーを納得させ彼女の幸せを願う想いが詰まってる。出来すぎ感は否めないけど物語的には好き。ただノベライズだからか場面転換が唐突過ぎて。映画の方がよさそう。
2021/05/31
akio
恥ずかしながら、その映画に恋をしたんです。ときめきも、締め付けるような切なさ、哀しみ、垣間見えるエゴさえも全部愛おしい、そんな作品でした。その、監督自らのノベライズである本作は映画ありきなことは否めないものの、その世界観を壊すことなく、別のアプローチをもって補填、再構築するような存在だと思います。読んでいる間、映画で流れていたピアノのメロディーが甦るような感覚が幾度かありました。あぁ、切ない…でも幸せ(笑)。
2016/10/24
こぽぞう☆
恋は「するもの」ではなく、「落ちるもの」なんですよね。切ないラブストーリー。いろいろ深読みしないでよむのが良いかと。
2016/12/05
かめぴ
刹那過ぎる。映画からの小説で、ペルナトーレ監督だとこうなるよねぇロマンという感じ。主役はジェレミー・アイアンズでこれに音楽がつくと絶対に、泣く。狂気があるのがスパイスかもしれないが、震え上がる感じも、あり。
2016/11/04
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