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今読みたい太宰治私小説集 (小学館文庫 た 39-1)

今読みたい太宰治私小説集 (小学館文庫 た 39-1)

今読みたい太宰治私小説集 (小学館文庫 た 39-1)

作家
太宰治
出版社
小学館
発売日
2021-06-07
ISBN
9784094070262
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今読みたい太宰治私小説集 (小学館文庫 た 39-1) / 感想・レビュー

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優希

今の感性が読み取れる短編ばかりでした。それは太宰の思い出が描かれているからでしょう。

2024/01/07

思い出に富嶽百景に帰去来に故郷に津軽。太宰はクソクソ言ってるわりに、全部読んだことあるやつだったんだけど(津軽が一番素直で、こねくりまわしてなくて好き)、解説の鈴木るりかさんの太宰が世を去った後の「たけの悲しみと喪失感はいかばかりか」という文を読んで、そんなこと考えたこともなかったから、そうだよなあ…となってこっちまで哀しくなってしまった。太宰のたけへの思いは「坊ちゃん」の清を思い出すんだけど、あっちは逆縁じゃないもんなあ…。

2021/07/17

mob

・虚飾を強いられる時代にあって、太宰は癒し。 ・同時代の異性のストイックさを前提とした、無防備で柔らかな感受性。その背景を無視し都合のよい果実だけに目をぎらつかせて文豪を見直す世情を見たら、太宰などまた入水してしまうかも。 ・この時代で女中に育てられ、別の女中に淡い初恋。思い出が色褪せない構造は、感受性が萎びてしまわない恵まれた構造と考えたい。

2021/08/11

Ryoko

太宰治の小説は読んだことない、か読み始めたけど途中挫折したかで読んだ記憶がない。太宰治の小説よりもその人生に興味があった。何度も自殺未遂を繰り返し、最期は心中を遂げた、その太宰治の私小説。主に生家のこと、親や兄弟との関係、母の代わりに世話をしてくれた叔母のことが書かれている。親や兄弟との関係が良好ではないことが自殺未遂を繰り返すことに繋がったのか。解説にあったが太宰治のこの一冊と言われる「津軽」。解説通りラストが良い。たけとの関係だけを書いた小説、書いてほしかったな。

タロウ

「津軽」のみ読む。小説だと思っていたが紀行ではないかと思い、少し興味をなくしたのだが、やはり太宰は作家だけあって文章が上手いなあと思いながら読んだ。かなり速読していたが、途中で意味がわからなくなるところがほとんどなく、また文献などの紹介も分かりやすくつかえることがない。プロになるにはこのくらい文章がかけるようにならないといけないと思い知らされた。内容も地元の人との再開や兄とのやり取り、岩木川、岩木山などの自然風景の描写も巧みで惹き付けられた。特にラストのたけとの再開の場面は良かった。素晴らしい作品だった。

2023/12/20

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