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彼女が最後に見たものは (小学館文庫 ま 23-2)

彼女が最後に見たものは (小学館文庫 ま 23-2)

彼女が最後に見たものは (小学館文庫 ま 23-2)

作家
まさきとしか
出版社
小学館
発売日
2021-12-07
ISBN
9784094070934
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彼女が最後に見たものは (小学館文庫 ま 23-2) / 感想・レビュー

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夢追人009

まさきとしかさんの大ブレイクした三ツ矢&田所刑事シリーズの好調第2弾ですね。前作では全く触れませんでしたが、瞬間記憶能力を持つパスカルの異名を持つ変わり者の三ツ矢刑事は協調性ゼロで何でも独断でやってしまうのが昔の名探偵の秘密主義を思わせますが、新米の田所刑事は常に気が休まらず大変ですが事件解決の瞬間のリスペクトの気持ちを忘れずにとことん信じてあげて欲しいですね。でもこの関東系の漫才コンビのシュールなネタみたいな変な疑心暗鬼の掛け合いもシリーズの魅力ですので人間的に悟ってしまったら面白くなくなるでしょうね。

2022/01/13

イアン

★★★★★★★★☆☆『あの日、君は何をした』の続編となる三ツ矢&田所シリーズ第2弾。都内の空きビルから遺体で発見されたホームレスと思しき初老女性の指紋が、千葉県で発生した未解決事件の遺留指紋と一致する。2つの事件が繋がる時に明らかとなる〝彼女が最後に見たもの〟とは…。SNSにのめり込む人物を皮肉を込めて描き、目に見える物だけが幸せではないことを読者に突き付ける。クセが凄いが優れた洞察力を持ち、捜査の結果より動機や背景を重視する三ツ矢は、加賀恭一郎や佐方貞人の系譜を継ぐヒーローとなれるか。今後の活躍に期待。

2022/01/11

待望の三ツ矢刑事第二弾。相変わらずの三ツ矢秀平の鋭い洞察力が読んでいて楽しかった。しかも「瞬間記憶」なんて武器も持っている刑事。今回も複雑に絡んだ2つの事件を結び付けさせてしまう手腕には拍手です。ストーリーは人間の浅ましさを描いていて、ともするとイヤミスに終わりそうだったが最後の一文によって全てが救われるのはまさきさんの上手さだと思います。三ツ矢刑事はこれからもきっと活躍してくれると思います^^

2022/01/23

bunmei

三ツ矢&田所刑事シリーズ第2弾。空きビルで発見されたホームレスの女の遺体と、以前に男が刺殺された未解決事件現場から採取された指紋が一致。2つの事件の接点は何なのか?また女はなぜホームレスとなり、死んだのか?練りに練られた事件背景、誰もが怪しい登場人物、時間経過も前後させ。著者の巧みなミスリードにハマり、最後まで真犯人の予想もつかず、どんでん返しのラスト50ページ。人間の奥底にある傲慢、欲深、見栄等が浮き彫りになり、僅かに灯った愛の灯も、無残に打ち消され、家族が崩壊していく様をリアルに描く極上ミステリー。

2022/04/21

ナルピーチ

三ツ矢&田所刑事シリーズ2作目。夫婦とは、親子とは、そして家族とは…。2つの事件を軸として前作以上に問われるその深意。家庭が崩壊していく模様は冷酷で無慈悲極まりない。されども必ずその後には再生への道標がある。彼女と触れ合う事で救われた人達にとっては悲哀を残す結末なのかも知れない。ラスト一行に込められた想いと死ぬ間際に『彼女が最後に見たものは』夜空に満天に輝く星空と、彼女を慕う人々の満面の笑みであって欲しい。どこか息苦しさを感じながらもまた読みたくなるこのシリーズ。三ツ矢刑事にまた出会える日が来るといいな。

2022/10/17

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