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口福のレシピ (小学館文庫 は 25-1)

口福のレシピ (小学館文庫 は 25-1)

口福のレシピ (小学館文庫 は 25-1)

作家
原田ひ香
出版社
小学館
発売日
2023-02-07
ISBN
9784094072242
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口福のレシピ (小学館文庫 は 25-1) / 感想・レビュー

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アッシュ姉

料理を作るのも好きで、食べることが何より好きだという原田ひ香さん。食の表現が絶品でたまらない。ぱぱっと手際よく作る料理も美味しそうだし、じっくり練られたレシピにも心惹かれる。うちの母もだが、料理好きな人はスーパーに行くのも好きなんだねえ。私なんかビールコーナーにいつも直行直帰だから、たまにおつかい頼まれると苦でしかない。見習いたいけど身につかない!巻末の対談も面白かった。

2023/04/30

佐島楓

原田さんの作品を読むのは初めて。お料理や人間心理の丁寧な描写に、人気の一端がわかった気がした。これから少しずつほかの作品も読ませていただこうと思っています。

2023/02/25

ノンケ女医長

妾宅という言葉を初めて知った。小さな二間の家で、庭と池がある。一見地味に見えて、高価な建材が用いられているらしい。そこに住まい、晩年まで独りで過ごすことになった女性の、孤独さと真面目さに胸が打たれる。昭和の時代は、名家に跡取りができない場合に多方面から蔑まれる。婚姻関係にはない女性との間に子どもを設け、妾には生涯を過ごす家を宛がう。時代の違いを感じた。彼女が創意工夫を凝らし、完成させたレシピが後世へ伝承されていく読後感は良かった。もし、しずえが男児を設けていたら、その後の確執は回避できたのだろうか。

2023/03/06

エドワード

豚の生姜焼きが結ぶ、昭和初期と現代。祖母と母が経営する品川料理学校を継ぐことを拒み、SNSで趣味の料理を紹介している品川留季子。ある時、豚の生姜焼きを紹介すると、祖母と母に呼び出され、料理学校のレシピを盗んだことを謝罪するよう迫られる。驚く留季子は、数冊の古いノートを受け取る。ノートを書いた「しず」という女性とは?徐々に「しず」と留季子の縁が判る仕掛けが上手い。約百年前には、その時代特有の価値観と人間関係があった。現代の豊かな食卓へ至る裏のドラマも実に興味深く、留季子の生み出す数々の料理も美味しそうだ。

2023/04/27

よしのひ

腹が減る小説なり。表紙からもう涎ものだが、文字からも毎回胃袋に刺激アリ。料理学校的な料理から、SNS発信の料理まで幅が広くて、料理が出てくる度にレシピ脳内メモであった。豚のしょうが焼き誕生物語もまた良かった。こちらももちろん脳内メモメモ。先人の苦労があったからこそ、今、手軽に美味しく食することができている有難みを感じられる作品であった。ポークジンジャーに限らず、きっと日本人に食べてほしいからこそ、苦労して誕生した新和食があるはず。今作読むと「Q:専門学校に行くなら?」「A:調理の専門学校!」と即答だろう。

2023/11/22

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