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信さん〔小学館文庫〕 (小学館文庫 つ 3-1)

信さん〔小学館文庫〕 (小学館文庫 つ 3-1)

信さん〔小学館文庫〕 (小学館文庫 つ 3-1)

作家
辻内智貴
出版社
小学館
発売日
2007-08-07
ISBN
9784094081930
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信さん〔小学館文庫〕 (小学館文庫 つ 3-1) / 感想・レビュー

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新地学@児童書病発動中

珠玉のという言葉が良く似合う「信さん」と「遥い町」の2つの作品。「遥い町」は炭鉱の街に暮らす朝鮮人の子供の哀しみがまっすぐに伝わってくる作品。社会的弱者に向ける作者の眼差しは温かい。「信さん」は語り手の私が子供の頃に出会った少年の物語。虫取りや魚取り、メンコ、ビー玉といった昭和の子供の生活が鮮やかに甦る。信さんが主人公の母親に捧げるプラトニックな愛情は切なくて美しい。物語の背景に広がっている郷愁と哀しみを湛えた青空が、読み終わった後に胸の中に広がっていった。

2015/01/25

紫 綺

単行本にて読了。鉄人28号、鉄腕アトム、よく描いてたなぁ。

2017/02/02

Shinji Hyodo

初読みの作家さんでした。私より少し若い方ですが、ほぼ同世代でしょう。描かれている筑豊も数年前の勤務地であり、草木に覆われたボタ山も日常に目にしていた。その目に浮かぶ風景がいけなかった…読んでる途中で目汗と鼻水が噴き出してしまい、職場の隅に蹲ってしまいました。古くは「青春の門」最近では「東京タワー…」等九州は筑豊地方を題材に描かれた物語は数あれど、それぞれがなんか郷愁を誘っていけない。僕はもっと都会育ちのボンだったのになぁ…でも、小・中学生の頃は信さんもヨン君も確かに居た。

2017/03/18

はつばあば

とても懐かしい思いで一杯です。。小学校に行って初めて知った信さんのような強い子やヨン君のような存在。何も知らない子供が大人の言葉の端々から人を見下す様を秘かに見聞きしていたあの頃・・なぜあの子と遊んではいけないのかと叔母に食って掛かったこともあった。綴り方教室なるものがあって「にあんちゃん」を父が与えてくれた時、初めて朝鮮から来た人の事を知ったのだ。古都ならばこそのややこしい問題もあったのだけど、中学に入るまでそういう事も知らず・・無知であったけれど人として差別もなく誰とでも仲良くなれたあの時代が恋しい

2017/02/27

chimako

この二つのお話、好きです。信さんも美代ちゃんもヨン君もヨン君のお母さんも好きです。守のお母さんは好きでは言い表せないほどです。誰にも愛されず、信じられずいることの何と悲しい。そんな悲しい信さんの人生の鍵を開けた守のお母さん。信さんの心意気は、愛されて大切にされて育ったんだね。主の居ない部屋は如何にもがらんどうで涙を誘う。体はどんなにか辛かった事だろう。それでも、信さんには目標があった。美代ちゃんを幸せにしたかった。信さん、信さんは幸せでしたよね?

2014/02/24

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