転生回遊女 (小学館文庫 こ 25-1)
転生回遊女 (小学館文庫 こ 25-1) / 感想・レビュー
巨峰
とても、真面目で真摯な小説だった。小説として成功しているかは、また別だが。/たった一人の家族である女優の母を亡くした17歳の桂子は、タビにでる。樹木と交わり樹液を注ぎ込まれながら。。そのタビで出会うたくさんの女たち、そして、男たちが、彼女を触発し成長させていく。自分探しって実はよくわからないけど、彼女はそのタビを始めたんだと思う。そのタビは、結論のないタビかもしれない。転がるしかないのかも。
2012/11/04
eipero25
著者が詩人であるから表現が詩的で、詩的なところが好きじゃなかった。 主人公桂子の生き様は興味深い。 タビは桂子を成長させるが、このお話のラストがワイキキなのはどうかと思う。 あたしはハワイの中でもワイキキだけはただの行楽地にしか見えんがな。
2018/07/19
一柳すず子
宮古とか沖縄はいいんだけどハワイは別にだった。桂子はますます奔放に生きていけば良い。女性は自分に正直に行動するが、弦徒は幸せになって欲しかった。
2016/05/23
さきもん
ずっと地に足つかない感じで堂々巡り。 生産性のないように思えるこういう類の小説って、時々すんごく読みたくなるし癖になる。 「幸福というものはそれを知る者には、さりげなく甘い、砂糖のようなものだ。けれど知らない者には、劇薬のように効きすぎることがある。」 「おまえは雪の日に、まだ誰も踏みしめていない雪原を、自分の足で汚したいと思ったことはないかね。」
2012/11/11
トロ
文体にも物語にも、詩人の、てらいのようなものを感じる。主人公の桂子は、表現者としてあまりにも多くのものに恵まれすぎている。才能、美貌、母親、様々な魅力的な男たち。何かを手にいれるための苦しみではなく、何かをもてあます余裕、贅沢な悩みが語られる。上記のなかのなにかひとつでも欠けていたら、この物語は醜い滑稽な物語だ。私たちは多くの場合、その中のひとつどころか多くを欠いている。私たちの物語は醜く滑稽な物語だ。強く美しい者の、強く美しい魂が、遠くの空を駆けていくのを呆れて見た。
2012/12/06
感想・レビューをもっと見る
「小池昌代」の関連作品
ベスト・エッセイ2023
- 作家
- 角田光代
- 林真理子
- 藤沢周
- 堀江敏幸
- 町田康
- 三浦しをん
- 赤木明登
- 阿川佐和子
- 秋田麻早子
- 浅田次郎
- 荒俣宏
- 石田夏穂
- 磯野真穂
- 稲垣 栄洋
- 今井真実
- 上田岳弘
- 内澤旬子
- 内田春菊
- 大辻隆弘
- 小川哲
- 奥泉光
- 鎌田 裕樹
- 川添 愛
- 神林長平
- 岸本佐知子
- きたやま おさむ
- 桐野夏生
- 鯨庭
- 久栖博季
- 黒井千次
- 小池昌代
- 小池真理子
- 郷原 宏
- 佐伯一麦
- 酒井順子
- 佐藤利明
- 佐藤 洋二郎
- 沢木耕太郎
- 沢野ひとし
- 茂山 千之丞
- 篠弘
- 柴田一成
- 杉山昌隆
- 鈴木伸一
- 須藤一成
- 青来 有一
- 関田育子
- 大道珠貴
- 高田郁
- 武田砂鉄
- 田中慎弥
- 中山祐次郎
- 七尾旅人
- 乗代 雄介
- 服部文祥
- 平岡直子
- 平松洋子
- 藤原 智美
- 藤原麻里菜
- 古川真人
- ブレイディみかこ
- 細川護熙
- 細馬宏道
- 穂村弘
- 本田秀夫
- 松尾スズキ
- 三崎亜記
- 宮田珠己
- 村田あやこ
- 村田喜代子
- 森田真生
- 山内マリコ
- 柚木麻子
- 夢枕獏
- 綿矢りさ
- aka
- 出版社
- 光村図書出版
- 発売日
- 2023-06-26
- ISBN
- 9784813804383