KADOKAWA Group

Facebook Twitter LINE はてブ Instagram Pinterest

土地の神話 (小学館文庫 い 7-3)

土地の神話 (小学館文庫 い 7-3)

土地の神話 (小学館文庫 い 7-3)

作家
猪瀬直樹
出版社
小学館
発売日
2013-02-06
ISBN
9784094088007
amazonで購入する Kindle版を購入する

土地の神話 (小学館文庫 い 7-3) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

ころこ

渋沢栄一の話ではなく、息子秀雄の話だということが示唆的です。田園調布が発展したきっかけが関東大震災であり、震災は大正の御代に発生しています。明治天皇が創業者だとすると大正天皇は二代目であり、共に二代目の大正デモクラシーの発展ぶりと渋沢秀雄の業績が重なる一方で、創業者に比べて影の薄さの悲哀も重なります。さらに、五島慶太に権力を奪われるのも天皇制の反復のようです。本書では2つのことがいわれています。①現在ある東京の街並みは昭和初期に起源があり、その時に交通インフラが整備され郊外に住むライフスタイルが定着する。

2018/08/22

トムトム

東京大震災やら東京大空襲やら。壊滅状態からゼロスタートで計画的に街を作れたら楽しかろうて。ただね、私は氏神さまとか本当の土地の神話が知りたかったの。選ぶ本、がっつり間違えた!(;´Д`)

2021/03/25

とみやん📖

藤森照信さんの解説、著者を学問のように調べ、小説のように書く人とは言い得て妙。ミカドの肖像と双璧を成す作品。東急グループ創設者五島慶太の後半生を通じて、英国発祥の田園都市構想の顛末と東京の都市拡大の歴史を紐解いている。渋沢栄一と佐藤栄作の老獪さも垣間見ることができる。今、コロナの猛威が東京を襲い、大正以降確立してきた東京の通勤混雑も都心集中もブレーキがかかろうとしている。震災も空襲も何者も変えることのできなかった都市の波動を奇しくもコロナが阻もうとしている。そんな事を考えさせられた。良い読書だったと思う。

2020/05/08

Kazu.S

作家猪瀬直樹を読む。都知事の印象しかなかったから、読んで印象が変わった、さすが都知事選最多得票者。 現在の田園都市の土地開発にはじまり現在の東急グループの生い立ちが史実と渋沢栄一、秀雄、そして五島慶太の生き様と照らし記されている。 紹介を受けて読んだもので、こういった半分史書のようなものには堅苦しい印象を持っていたが、世界史に振り回されながらツキを手にした者、崩れた者達の泥臭く汚い密約まで記されており読み手が止まらぬ。これが猪瀬氏の凄みなのかと勝手に想像。都市開発を先行して西から学んでいることも面白い。

2018/09/15

おいしゃん

解説で東大名誉教授の藤森氏が「学問のように調べ、小説のように書くひと」と評しているが、まさにその通り。10ページにわたる参考文献リストからわかるように、徹底的に調べ、かつわかりやすい。しどろもどろになっていた都知事辞任を思い出すと、同じ人なのかと目を疑いたくなるばかりだ。それにしても面白い。鉄道や不動産業に従事、あるいは就職する人には一読の価値はある。

2014/02/07

感想・レビューをもっと見る