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雨の名前

雨の名前

雨の名前

作家
高橋 順子
佐藤秀明
出版社
小学館
発売日
2001-05-01
ISBN
9784096814314
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「雨の名前」のおすすめレビュー

「男梅雨」や「女梅雨」ってなに? 日本語の美しさに触れられる『雨の名前』

『雨の名前』(高橋順子:文、佐藤秀明:写真/小学館)

 しとしとと雨が降り続く梅雨は、憂鬱な気持ちになってしまうことも多い。そんな時期にこそ、読んでほしいのが日本の雨を詳しく紹介した『雨の名前』(高橋順子:文、佐藤秀明:写真/小学館)だ。本書には、422語もの雨の名前や148点の雨の写真、35篇の雨の詩とエッセーが収められている。今回はその中でも、夏の雨を楽しめるようになる言葉や詩を紹介していきたい。

■梅雨にもいろいろな種類がある  梅雨とは、6月上旬から7月の下旬にかけて降り続く雨のことだ。しかし、そんな梅雨にはさまざまな雨が隠れており、地域によっても呼び名が異なることをご存じだろうか。例えば、梅雨がないといわれる北海道では、たまに見られる梅雨の現象のことを「蝦夷梅雨(えぞつゆ)」という。本州に住んでいる方にとって初めて耳にするこの響きは、いつもと違った梅雨のイメージを与えてもくれる。

 そして梅雨は雨の降り方によって、「男梅雨」と呼ばれたり、「女梅雨」と呼ばれたりもする。男梅雨とは明快な陽性型の梅雨であり、烈しく降ってサっと止む。それに対して女…

2018/6/15

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雨の名前 / 感想・レビュー

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都わすれ

季節を潤し大地に降る雨に人は古来より願いを込める。天からやってくる雨粒に詩心が生まれる。静かに濡れそぼる情景に抒情を募らせる。煌く雨滴に心を寄せる。移ろう四季の風景に降る雨は心模様と重なり、風土と関わり、美しい日本語の表現で心を豊かに潤してくれる。桜雨、翠雨、催花雨、茅花流し、七夕流し、秋驟雨、酒涙雨、後の村雨、山茶花時雨、片時雨、日本人の心情に降りそそぐ雨は全ての命を育むものとして自然への畏敬を抱かせ続けるのだろう。雨に纏わる和歌や俳句、懐かしみのあるエッセイが美しい写真と共に静かに心に沁みこんでいく。

2019/06/30

あつひめ

雨はとてもお洒落な名前を持っている。一言に雨なんて括っては申し訳ないような。そして、雨は里山にも、そして都会にもよく似合う。しかし、ほどほどでないと嫌われるが。私は、農業に携わってから、雨を体で感じる楽しさ・喜びを覚えた。雨の中、カッパを着込んで働くとき、自然の中に自分も溶け込んだ気になれた。残念ながら、もうそんな時間は手に入らないのかもしれないが、もう一度、雨の中、傘ではなくカッパを着込んで緑の中を歩きたい。その時には、雨の名前を教えてあげたい。私は、雨が好きだ。私は、3倍以上に楽しめた一冊です。

2015/06/14

ちはや@灯れ松明の火

みみをすませて、ささやくこえをきいて。空を潤し大地を洗い流し、新たな季節を迎えよう。花を育むやわらかな春雨のカーテン、木々のみどりを濃く染めていく青梅雨、霧時雨が烟らせる秋の野辺、突き刺さるように凍てつく氷雨。ただぼんやりとながめて、しずくがえがくわをおって。沃霖、万物生、甘露の雨、土と共に生きる命を水のてのひらが慈しみ、狂霖、空梅雨、鉄砲雨、同じてのひらの上で気まぐれに戯れもてあそぶ。つめたい、でも、やさしい、この雨にどんな名前を捧げよう。てをのばして、そらからこぼれおちるなみだのかけらをうけとめて。

2013/11/11

いつでも母さん

このような本を読む(観る?)と四季のある日本・美しい言葉の国に生まれたことを実感しますね。日本中、雨の降らないところは無いのでこのように沢山の雨の言葉が出来たのでしょうか?悪さをする時もありますが、恵みの雨とも言いますし・・この雨の言葉達が濁った私の心を、つかの間きれいに流してくれたようです。

2015/07/05

yn1951jp

雨の季節にふさわしいとても素敵な本を見つけました。「心ひかれる雨の名前をいくつももつこの国の言葉が好き」な詩人の高橋順子さんが素敵な解説とたくさんの詩歌を紹介してくれます。「雨に濡れなかったら気が付かなかっただろう風景を生き生き」と写した佐藤英明さんの写真は、旅先で思いがけず素敵な雨の風景に出会った気分にしてくれます。今日の雨にはどんな名前をつけようかな、と考えてみたくなります。あなたの今日の雨の物語はどんな物語でしょうか?雨の嫌いな方もぜひ手に取ってみてください。雨が待ち遠しくなります。

2015/07/05

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