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夜のくもざる―村上朝日堂短篇小説 (新潮文庫)

夜のくもざる―村上朝日堂短篇小説 (新潮文庫)

夜のくもざる―村上朝日堂短篇小説 (新潮文庫)

作家
村上春樹
安西水丸
出版社
新潮社
発売日
1998-03-02
ISBN
9784101001449
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夜のくもざる―村上朝日堂短篇小説 (新潮文庫) / 感想・レビュー

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ハイク

36編の短編集。長編小説を書いている合間に書いたとの事、丁度「ねじまき鳥クロニクル」を執筆中の頃だと思う。短編の1つ「うなぎ」は笠原メイが出てくるのでその影響であろう。「バンコック・サプライズ」で女性から突然電話がかかり話の内容が良く分からない。すると女性はかけた電話番号の隣の数字にかける話しである。「ビール」の話は、本の原稿を取りに来る編集部担当は品のいいい美人の独身女性である。ある時彼女の家に電話したら母親が出て、取次時彼女が想像のつかない下品な言葉で話声が聞こえ驚いた話等面白い。水丸画伯の絵も良い

2016/03/27

おしゃべりメガネ

村上さんワールドが炸裂?している短篇集でした。とにかく、ひたすら書きたいように書いた感があふれでている作品です。みんながみんな、万人に楽しめる内容かと言われたら、正直ちょっときびしいかもしれません。本作には'おもしろさ'や文章に対する完成度みたいなものを求めるべきではないだろうなと思っています。「村上さん、一体何が書きたかったんだろう…?」「どうしてこんなの書いたんだろう…?」など、様々な疑問?があると思いますが、そういった疑念?らしきモノはいっさいがっさい、全て排除して読むコトをオススメいたします。

2017/09/10

ヴェネツィア

もともとは、J・プレス(前半)とパーカー万年筆(後半)の広告として書かれた超短編(掌編)の集積。相方はいつものコンビの安西水丸。軽妙洒脱で、村上春樹のある種の側面が、端的にそして典型的に表れている。これもまた村上春樹。だけど、これだけを読んでは村上春樹は語れない。ところで、村上さん。オガミドリさんを、あんな風にからかっちゃいけませんよ。なんたって編集部にいる彼女は立場も弱いんですから。あれじゃあ、ほとんどセクハラです。やれやれ。

2012/08/19

HIRO1970

⭐️⭐️⭐️約20年程前の村上さんと安西さんが企業広告向けに書いた超短編と絵ですが、わけのわからなさ加減がいいですね。元々は糸井さんの発案で書いたそうですが、その後自分達でも楽しくなりスポンサーを探して第二弾もまとめてその両方が載っているのが、本作となります。なんだか西洋のむかしの小話を読んでいるような感じがしたのは私だけでしょうか?あまり日本の作品の感じはしませんでしたが結構好きな作品です。

2014/04/27

さっとる◎

ねぇ、私は普通って世界で日常なんて名前の道を歩いている。そのささやかな普通がいとおしいし、比較的満足してるからできるだけ注意深くね。でもね、突然に予期せぬ大雨と雷がやってきて為す術もなくびしゃびしゃになったり、海の向こうからものすごい勢いで人拐いがやってきたり、そういうどうしようもないことってあるの。唐突で理不尽で猛烈で悲しいことが。あるけどね、今回はそういうの、一切なし。うん、たぶんないと思う。ひどいことはなし。ただね、時々海亀が前を横切ったり、違う層からの電話が鳴ったり、荷物が届いたりね。そんな感じ。

2019/05/17

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