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ボクたちはみんな大人になれなかった (新潮文庫)

ボクたちはみんな大人になれなかった (新潮文庫)

ボクたちはみんな大人になれなかった (新潮文庫)

作家
燃え殻
出版社
新潮社
発売日
2018-11-28
ISBN
9784101003511
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プロフィールはたった一言「1991年生まれ。」のみ。謎多き文学の新星・麻布競馬場に迫る!

 2022年9月、これまで誰も通ったことのないルートから新たな一般文芸の書き手が現れた。Twitterで小説を書き、厳選20本を収録した単行本『この部屋から東京タワーは永遠に見えない』で本格デビューを果たした、麻布競馬場だ。突然変異種出現に至る、「ウェブ発一般文芸」の系譜を辿る。 (文=吉田大助)

 ウェブの世界から、一般文芸の新しい書き手が現れるようになって久しい。例えば、芥川賞作家の本谷有希子は、自身が主宰する劇団のホームページに掲載していた小説『ほんたにちゃん』(のちに加筆修正して単行本刊行)を読んだ編集者に声をかけられ、短編小説で商業誌デビューした。直木賞作家の米澤穂信は、自身のホームページ「汎夢殿」に発表していた小説の中でも反響の大きかった『氷菓』をライトノベル系の新人賞に応募し、受賞作でデビューしている。住野よるのデビュー作『君の膵臓をたべたい』は、小説投稿サイト「小説家になろう」に発表されていた作品であり、逢坂冬馬のデビュー作にして本屋大賞受賞作『同志少女よ、敵を撃て』は、Web小説サイト「カクヨム」に投稿された作品だった。『へぼ侍』…

2022/10/14

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ボクたちはみんな大人になれなかった (新潮文庫) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

ソルティ

過去を振り返る自伝的で、でもフィクション部分もある、という小説。主人公「ボク」が流されて生きていて、終わってしまった彼女との関係をウジウジと考えて囚われている。理由が分からず終わってしまった、って事で引きずるものがあるのは分かるけど「あの時が一番幸せだった」って感覚が私にはないので今ひとつ共感できず。みんな変わっていく、いつか終わる、っていうのが「ボク」は悲しいらしい。分かるけどね。「生きていると言葉なんかじゃ救われない事ばかりだ。ただその時に寄り添ってくれる人がひとりいれば、言葉なんておしまいでいい。」

2019/04/06

こーた

90年代の初め頃、コピーライターたちが中心となって、生活はファッション化された。その流れはいまインターネットの力を得て、世界中に「いいね」が飛び交う。SNSは共感を呼ぶ装置だ。そこから飛び出したこのはなしに共感するのは、だから当たり前のようにもおもえる。裏を返せばここには共感「しか」ない。並ぶのは耳心地のいい飾りばかりで、底に潜む心情や、不都合な出来事は伏せられていると感じる。語り手をさいごまで信頼できないのだ。この著者はあまり小説を読まないのではないか。何となくだが、そんな気がする。

2019/08/25

Nao Funasoko

珍しく電車に乗る時に手持ちの本がなかったので駅ビルで深く考えずに購入した薄っぺらな文庫。薄っぺらな時代を薄っぺらく剥がし取ってることがわかってしまう故に読んでいてこっ恥ずかしくなる小説。当時『Hot-Dog PRESS』のSEX特集を書いていた人が長年身近にいるので恥ずかしさ倍増(爆)。

2018/12/15

燃え殻さんのエッセイが良かったので購入。文体は好きです。内容は、私には残念ながら合わなかったかな。SNSで突然来た、自分より好きになった元カノからの友達申請から、過去を振り返る主人公の話。ジブリで言うところの思ひ出ぽろぽろ的な感じかな。過去の主人公の未熟さや大人気なさとか若さゆえ不器用な過去がもどかしくもやや分かる気もする。昔の時代のイベント(ノストラダムスとか)が懐かしかった。昨今はSNSで過去の人の近況等知らなくて良いことまで知れるしボタン一つで繋がれちゃう時代だけど果たして幸福なのだろうか?

2023/07/15

yoshida

私も燃え殻さんと同世代なので、作品に自分の過去をシンクロさせ読む。FBで突然に浮かび上がる自分の過去。私も綺麗な別れをしなかった過去の恋人がFBで現れ、複雑な心境になった。もちろん、お互いに無視して私も程なくFBから遠ざかりました。この作品を読んでいると、90年代からの自分の通り過ぎた日々が質感を持って甦る。良く聴いた音楽。好きだった場所。もう会わないであろう人々。その郷愁と印象的な言葉が淡く眩しく輝く。そして私の心に鈍い痛みの爪跡を残した。人生は戻れない。過去は甘美な郷愁となる。荒削りだが印象的な作品。

2018/12/08

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