占 (新潮文庫)
占 (新潮文庫) / 感想・レビュー
涼
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2023/04/post-f61d05.html それぞれ独立した短編集ですが、横断して登場する人物もいて、そちらも楽しかったです。
2023/04/20
エドワード
時代は明治か大正か。占い―広く特殊な力、未来を見通す千里眼、死者の口寄せ、憂鬱な気分を食べる「喰い師」、読心術などを描く短編集。翻訳業をしている桐子は、屋根瓦の修繕に来た男と一緒に住むようになるが、男の本当の心がわからない。不安になった桐子は次々と占い師十数人に訊ねるが、言うことがてんでバラバラだ。結局男は桐子の許へ戻ってきた。「〇番目の人が正しかったのね。」本人は至って真剣だが、傍から見ると「よくやるよ」と失笑してしまう、占いってそんなもの。だからどこかユーモラスだ。「鷺行町の朝生屋」だけは怖い話だね。
2023/03/30
piro
大正時代が舞台の短編集。ストーリーは独立していますが、登場人物がリンクするお話もあり、特に最後の『北聖町の読心術』は良い塩梅に繋がっています。占いだとか読心術だとか、場合によっては胡散臭く感じるものを主題に人の迷いや深層心理に巧く絡めて描かれる作品。人の悩みは今も昔も変わらない。結局は心の持ち様なんだけれど、なかなか割り切れるものでは無いですね。『時追町の卜い家』は桐子さんの優しさにホッとできて良かった。中にはホラーテイストや後味が苦い作品もありましたが、とても楽しめる一冊でした。
2023/03/29
たかの
神楽坂にあるかもめブックス。そこにおすすめの短編集を客が付箋に書いていたんです。 初めての作家さん。目に入ったのも何かの縁だろうと、購入。これも何かの御告げだったのかも… 他の作品も読んでみたくなりました。 私は全く占い信じてませんが…信じてないけど、何故か読んじゃうよね。
2024/01/24
イシカミハサミ
占いにまつわる ゆるやかに繋がった短編集。 どれも“よくある話”といえばそうで、 新しい見聞が得られるわけではない。 それでもひとつひとつのエピソードは染み入るし、 組み合わせでこれほどの豊かさを持つ。 占いも道具。 結局は使い方次第。
2023/05/09
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