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羅生門・鼻 (新潮文庫)

羅生門・鼻 (新潮文庫)

羅生門・鼻 (新潮文庫)

作家
芥川龍之介
出版社
新潮社
発売日
2005-10-01
ISBN
9784101025018
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自分のことを客観視できる人になりたい…。そう思うあなたに、芥川龍之介5選

 間違いなく日本文学史上最も優れた作家のひとりである芥川龍之介。「芥川賞」の注目度が高いこともあり、あまり純文学を読まない人でもその名前は知っていることだろう。

「芥川賞」は数々の名作と大作家を輩出してきたが、肝心の芥川龍之介の小説はどうなのか…。これが本当におもしろい。芥川龍之介の作品は全体的に短編が多いのだが、その中には繊細で緻密な人間の心理描写が詰め込まれている。古典的な良さのみならず、今なお支持され続けるだけの質の高さを誇る彼の名作は数知れず。本稿ではその中から、これだけは外せない選りすぐりの5作品をご紹介したい。

■生死をかけた極限状態での道徳観とは

「羅生門」―『羅生門・鼻』(芥川龍之介/新潮社)

 舞台は飢饉に見舞われた平安京。ひとりの飢えた男が、死人の髪をむしり取る老婆に遭遇する物語。極限状態で生き延びなければならないとき、我々の道徳観はどうなるのか。そうした人間描写が高く評価された作品。芥川龍之介の代表作として、教科書でもしばしば取り上げられる。

あらすじはこちら

■私が馬鹿にされるのは、本当にコンプレックスのせい?

「鼻」―『羅生門…

2018/10/24

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羅生門・鼻 (新潮文庫) / 感想・レビュー

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ヴェルナーの日記

本書は芥川作品の中でも秀作な物語が多い。『羅生門』に『鼻』や『芋粥』など。とくに『地獄変』の後日談となる『邪宗門』も面白い(未完なのが玉に瑕)。本末の解説では、モデルを藤原道長・頼通父子としているが、自分は藤原兼家・道長父子だと思う。何故なら、道長の正室・倫子(源 倫子)は、土御門の姫君と呼ばれ、本作の中御門の姫と一字違い。すると語り部は、源 満仲で、甥と称する人物は、息子の源 頼光。あの四天王(渡辺綱、坂田公時、碓井貞光、卜部季武)の頭目ではないだろうか。そして摩利信乃法師は…… (あぁ字数が足りない)

2015/11/17

学生時代に国語で習った羅生門、懐かしいかったです。今読んでも変わらぬ不気味さです。(雨降り、門の上、老婆、暗い、下人・・・当時習った時でもどこか怖いイメージでした。)あんな短い話の中に人間の内部の醜い部分や善悪を巡る問答(めちゃ短い時間で)を描くのはすごいと思います。鼻は可愛い話ですね。こちらも人間の心の奥を垣間見る作品でした。『好色』が良いです☆友人の台詞の『人間は互いを傷つけあわないと一刻も生きれない』という言葉がさらっと言ってのけたけど印象的でした。

2013/12/08

kaizen@名古屋de朝活読書会

芥川龍之介は好きで、ほとんど読みました。羅生門は、あまり好きになれませんでした。昔は京都が好きでなかったからかもしれません。天災や飢饉という時代背景が後ろ向きだからかもしれません。荒れはてた羅生門という場所設定が暗い。死人の髪の毛をひきぬいている老婆という話が苦しい。男が生きのびる道を見つけるところはよかった。全体として暗い印象だけが残り、これが芥川賞の基準なのかと思い始めた。

2014/06/29

こーた

人間の根っこにあるものは、千年の昔も明治期も、いまだってさほどかわらない。大好物の芋粥を、飽きるほど飲んでみたいという欲望。いざ目の前に差しだされたら、とたんに興味を失って。巨大な鼻のお坊さんに、島にひとり取り残されるお坊さん。男女と神仏をめぐるあれこれ。はるか昔の人々の、まこと自由で奇っ怪な発想の数々に、近代の息吹を吹きこんで再構築する。古典文学を知っていれば、より一層愉しめる。反対に、この芥川から入って原典にあたってみるのもまた良し。麗しくも生々しい王朝文学の世界へようこそ!【2018年の河童忌に】

2018/07/22

月讀命

芥川龍之介の『羅生門』は、日本の高等学校で使用される国語教科書において、殆どの出版社が採用しているらしい。高校の進学率が100%に近い現在の日本では、ほぼ日本人の全てがこの作品を一度は体験したといっても過言ではない。羅生門の上で死人の髪の毛を抜く老婆から衣服を盗み取るという行為を、高度経済成長からまだバブルが始まろうとした頃の高校生という夢も希望もある青春時代に読んだ感覚と、人生の折り返し点を過ぎて夢も希望もなくなった今、負け組に属し貧困状態にある現在に読む感覚は、作品の捉え方が全く違う事に気付かされた。

2014/03/02

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