私の少女マンガ講義 (新潮文庫)
ジャンル
私の少女マンガ講義 (新潮文庫) / 感想・レビュー
rico
萩尾望都さんのイタリアの大学での講演と関連するインタビュー。ジェンダー問題への視点をベースに追いかけた「リボンの騎士」から「大奥」までの少女マンガの歴史(でも、T宮さんはやはりスルーなのね・・)は興味深いし、自作についての解説も、隠された意図やコマわりなど技術的なお話なんかもあって楽しい。一方90年代後半以降の作品、ほとんど読めてないのに気づいて愕然。また宿題が増えてしまいました(^^; 再開した「ポー」の続き、早く描いてください!!
2021/08/23
佐島楓
萩尾先生の作品は『ポーの一族』と『トーマの心臓』しか拝読したことがなく、当時これらの作品がどのように読者に受け止められたのかも知らないのだけれど、この本から得るものはたくさんあった。特に短編・長編マンガの書き方については小説のそれと重なるところも多く、表現の方法が異なるだけなのだなという発見があった。マンガや文章などで表現をしてみたい方、それ以外のマンガが好きな方たちに胸を張っておすすめできる本。
2021/08/05
小鈴
講義録では手塚治虫のリボンの騎士から始まり、よしながふみの大奥で終わる。後半の自作語りも、残神を書いて親目線でマンガを描けるように。ここはポイントかも。少女マンガ家は親目線で物語を紡げない。鎌倉シリーズの吉田秋生ですら姉目線まで。漫画家の母親の呪いは深い。萩尾望都ですら母親ではなく父親目線でしか描けない。「ここではないどこか」シリーズは3.11の前の世界を前提には描けずにやめたのか。。。逃避するために中世のマルゴへ。話を聞くと色々腑に落ちる。
2021/07/04
まさこ
思った内容のナナメ上を行ってた!イタリア講演は少女マンガ概観を示し、作品解説も美しい。描き手の年齢が10代で読者に近かった、編集側の思惑から外れても同人誌でしぶとく表現し続け立場が逆転。白い紙に想像力と画力を駆使して物語を生み出す、という技能。小説より下に見られがちですが、音楽のように直接的な訴求力は確か。特にコマ割りに関する記述は、目から鱗。読者を物語に引き込む疾走感やリズム、直接感情に訴える源の役まわりだったとは。ちょうど成長期の少女マンガに伴走した世代には刺さりました。ここではないどこかへの憧れ。
2021/09/26
sasara
モーさま萩尾望都さん伊ナポリ東洋大学とボローニャ大学での 戦後少女マンガ史講演。手塚治虫先生リボンの騎士から各年代の代表的作品と大奥までを解説。自作「半身」「柳の木」「イグアナの娘」解説もとなかなか興味深いお話がたくさん。 当然ながら大泉サロンで袂を分けた竹宮惠子さんと増山法恵さん少女マンガ革命についてはスルーしておりますwwww
2021/08/18
感想・レビューをもっと見る
「萩尾望都」の関連作品
何げなくて恋しい記憶 随筆集 あなたの暮らしを教えてください1 (随筆集 あなたの暮らしを教えてください 1)
- 作家
- 三崎亜記
- 松家仁之
- 木内昇
- 蜂飼耳
- 駒沢敏器
- 山根基世
- 三浦しをん
- 山田太一
- 水内 喜久雄
- 多和田葉子
- 高 史明
- 佐々木美穂
- 野崎歓
- 関川夏央
- 戌井昭人
- 山根一眞
- 池澤夏樹
- 森絵都
- 萩尾望都
- 萩原朔美
- 長嶋有
- 高橋源一郎
- 長島有里枝
- 元村 有希子
- 姫野カオルコ
- 赤坂真理
- 片山健
- 大久保真紀
- 山口未花子
- 増田明美
- 阿部和重
- 寺尾 紗穂
- 川島小鳥
- あさのあつこ
- 片桐はいり
- 秋野暢子
- 前田英樹
- 川内倫子
- 内田春菊
- 平田 明子
- 呉美保
- 那波 かおり
- 辻村深月
- 森田真生
- 砂田麻美
- 大宮エリー
- 温又柔
- 坂本美雨
- ジェーン・スー
- 金井真紀
- 望月衣塑子
- 速水健朗
- 木内みどり
- 新井紀子
- 加藤千恵
- 本名陽子
- 内田樹
- カヒミ・カリィ
- 久保田智子
- サヘル ローズ
- 仲野徹
- 加瀬健太郎
- 山崎ナオコーラ
- イッセー尾形
- 安東量子
- 大竹しのぶ
- 曽我部恵一
- 津野海太郎
- 島田潤一郎
- 俵万智
- 出版社
- 暮しの手帖社
- 発売日
- 2023-03-20
- ISBN
- 9784766002294