サド侯爵夫人・わが友ヒットラー (新潮文庫)
サド侯爵夫人・わが友ヒットラー (新潮文庫) / 感想・レビュー
りんふぁ
サド侯爵の生涯をもとに作ったサド侯爵夫人。2作品とも舞台での台本に作成のため、台詞のみで話が進む。途中から舞台をみているようだった。
2021/01/14
りんふぁ
サド侯爵の生涯をもとに作ったサド侯爵夫人。2作品とも舞台での台本に作成のため、台詞のみで話が進む。途中から舞台をみているようだった。
2021/01/14
ψ根無し草
サド侯爵夫人のルネとわが友ヒットラーのレーム。三島由紀夫が「一対の作品」と定義したとおり根拠のない「信頼」というものの結末を表裏一対で表現した戯曲といえる。作中ルネ対モントルイユ、レームとシュトラッサーのやり取りはまさに炎上覚悟のTwitter上のやりとりそのものとも言える。
2020/11/26
しんちゃん
装飾過剰なロココのご婦人方が、眉を潜めながらも上品な言葉で俗悪な話をしてるんだから面白いに決まっている。牢獄のアルフォンスがすばらしい詩人で、世間体に振回されているモントルイユ夫人が小人物に見えてくるのも面白い/ヒトラーが暗黒面に落ちたのは盟友レームを粛清した瞬間だったのかもしれない。三島曰く「ヒトラーの問題は片や二十世紀文明の本質に繋がり、片や人間性の暗黒の深淵に繋がっている。」本作のレームも詩人であった。詩的感性を失った人間や社会の虚しさを書き、それを戦後日本に投影してきた三島の面目躍如たる戯曲作品。
2020/12/22
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