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友情 (新潮文庫)

友情 (新潮文庫)

友情 (新潮文庫)

作家
武者小路実篤
出版社
新潮社
発売日
1947-12-29
ISBN
9784101057019
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友情 (新潮文庫) / 感想・レビュー

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kaizen@名古屋de朝活読書会

新潮百冊】読めども、読めども、ぬかるみのようで這い上がれない感が残る。作者なのか、主人公なのか、心の動きが自分と同じ速度のようで、 追い越すことも追いつくこともできない。武者小路実篤とは別の方向に進むことによってしか、解決はできないのかもしれない。夏目漱石、芥川龍之介の次に武者小路実篤の全部読みをしようと思ったまま時間が止まっている。解説:亀井勝一郎。やや古い感じ。できれば「イニシエーションラブ」との対比で語るといいかも。男性視点だけではいかに不足か。

2014/07/02

ykmmr (^_^)

『お目でたき人』に続く、実篤氏の恋愛小説。しかしこっちは駄洒落感はなく、登場人物たちの関係に、『友情』がプラスされる。情熱的でも不器用な野島。独りよがりで行き過ぎてしまう面はあるけど、『お目でたき人』の主人公と別路線で、素直な人物である。何となく、駆け引きを楽しみながらも、野島を突き放す杉子には冷淡さを感じたが、最後の大宮との往復書簡に、彼女の隠された情熱が見れた。恋愛と友情の間に挟まれながらも、双方の気持ちを汲みながら立ち回れる大宮。

2022/01/17

ちなぽむ and ぽむの助 @ 休止中

愛しいひとを尊敬することはままあっても、尊敬出来ることが愛することの必要条件ではないことを、貴方はご存知ないのですね。聖女のように崇められた私に、いつ減点されていくかと毎日肝を冷やしながら共に暮らせと仰るのかしら。結局あの方にとって必要なのは私ではなく崇拝する為の偶像だということを、私は最初から知っていました。なんて言ったら貴方はそうではない、と仰るでしょう。美しい友情結構。否定する訳ではありません。ですから、私の貴方への愛も否定しないと、きっと約束してくださいませね。貴方が愚かでも、愛しています。

2020/03/07

tatsuya

時代を越えてもモテる男とモテない男という概念は共通している。異性にモテない著者はモテない人物を描くのが上手で、モテる著者はモテない気持ちが分からないので描けない。モテなくて性格が歪んだ著者は登場人物の心が歪んでるケースが多い。武者小路は男心をまっすぐに巧みに描けていると感じた。これを読んだあとにブルーハーツの「君のため」を聞いたらとてもしっくりくるモノがあった。恋愛はピュアになりすぎると上手くいかない。

2016/10/05

ケイ

自分の気持ちを押し隠して友の背中を押そうとするのも、自分の気持ちを押し通すために友に思い切ってそのまま伝えるのも友情、そしてその気持ちを、泣き、感謝し、怒って受けとめるのも友情である。失恋はつらい、孤独で、立ち上がれなくなる、しかし絶望してはいけないという実篤氏のメッセージが自序に最初に示される。「本当に愛し合うものは結婚すべき。結婚は大事なことにはちがいない、しかし唯一のことではない」これは、失恋した者へのエールだろうか。ただ。男の友情を描くために、杉子の性格が大胆に描かれすぎている気がした。

2013/06/27

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