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武者小路実篤詩集 (新潮文庫)

武者小路実篤詩集 (新潮文庫)

武者小路実篤詩集 (新潮文庫)

作家
武者小路実篤
亀井勝一郎
出版社
新潮社
発売日
1953-01-13
ISBN
9784101057125
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ジャンル

武者小路実篤詩集 (新潮文庫) / 感想・レビュー

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新地学@児童書病発動中

あまりに単純明快で、詩とは思えないものも多い。またこんなものなら、自分でも書けると不遜な考えを抱かせる詩もある。それでも、この詩の世界は魅力的だし、天衣無縫の清々しさを感じた。自分の胸の中にある思いを小細工しないで、そのまま紙に書き連ねたような感じがする。そんな風に詩を書けるのは、武者小路実篤が誠実に人生を生きたからだろう。お気に入りの詩をご紹介。美に向かって 「美に向かって 矢を射る男あり 百千万 ついには あたらずと云うことなし」

2015/03/20

新地学@児童書病発動中

武者小路実篤は私が一番好きな文学者の一人だ。道徳的なところが良い。道徳といっても世間が押し付けて来るものではなく、自分の中から湧き出してくるものを尊重して生きている姿勢だ。彼の詩にもそんなところがある。技巧を凝らさずにふと心に浮かんできた言葉を、そのまま紙に書きつけた感じ。あまりに単純すぎて笑ってしまうことあるが、清々しい気持ちになれる。実篤自身も詩の中で「私の詩は出たら目」と言っているので、自覚があったのかもしれない。「私の喜びと感謝は/心の底から純で/本当で、/深い生命の泉から/あふれ出ているのです」

2017/01/16

masa

僕は想像力こそが優しさだと考えている。だから、本を書く人や読む人のことをそれだけで少し好ましく感じてしまう。安易だけれど。そして、想像とは翼だと思っている。閉塞の袋小路を突き破り、空想へと飛翔するための。だけどね、著者のそれは、like a 公園の鳩の翼。無闇にはためかせず「ぽーぽーっぽぽーぽーっ」と鳴きながら歩いてる。そんな感じ。良く見せようとか、主張しようとか、ドヤ感がゼロ。三島風にいえば『全然おでこじゃない』これほどまでに自意識過少な詩が存在するなんて。素朴で孤独。きっと想像し(優し)すぎるんだね。

2019/07/23

さっとる◎

武者小路実篤は詩を書いても武者小路実篤だなあ。憎めなさすぎる(笑)。詩は難解で、何となく暗くて、生きにくそうな人に似合う。そんなイメージを払拭してくれる詩集だ。明るくてのんき。生きていることの喜び、自分への愛、人間と自然への愛と感謝、平和への思い、とにかく前向き。そして面白い(笑)。「僕から見ると 自分は可愛いい。」「さあ、俺も立ち上るかな。 まあ、もう少し坐っていよう。」「俺はこの幸福を誰に感謝しようかな。」気負った力がふわっと抜ける。武者小路実篤にしか書けない詩の世界。

2016/09/10

カブトムシIF

阿川弘之『論語知らずの論語読み』は、師の志賀直哉の割に、志賀の無二の友人武者小路実篤のことには触れていない印象があった。この本を読み返してみると、阿川は「武者小路さんに、『論語私感』という著作がある。その中で『君子は和して同ぜず、小人は同じて和せず―僕はこの言葉を実に愛する』と書いている。私(阿川)は武者作品の愛読者ではなかったが、八十九十になって、『わたしはまだ生きている、本気になって生きている』とか、『そのうちものになって見せてやる』とか、底抜けに本気のところが好きであった」と武者について述べていた。

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