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春の鐘 下 (新潮文庫 た 15-16)

春の鐘 下 (新潮文庫 た 15-16)

春の鐘 下 (新潮文庫 た 15-16)

作家
立原正秋
出版社
新潮社
発売日
1983-07-01
ISBN
9784101095165
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ジャンル

春の鐘 下 (新潮文庫 た 15-16) / 感想・レビュー

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金吾

○美への意識が高い鳴海が妻の逃げ道をどんどんふさぎ追い込んだようにも感じました。全体の描写は美しいので気持ちは良くなりました。

2023/12/20

シェリー

同じ不倫なのに、夫側は純愛で妻側は不貞のように映る。妻側では救われないラストで哀しい。別々に暮らすまでは良き妻、良き母であったのに・・・。「あの時、一緒に奈良に来ていれば・・・」後悔しても失くしたものは取り戻せない。

2015/07/25

しゅんしゅん

物事を本質的に見る審美眼だったり、豊かな情緒の不倫相手の多恵と染まっていく。お互いに惹かれあって、どんどん似合いの二人になっていくように見えるが、読んでいて心の中のもやもやが晴れないのがもどかしい。美しさや美食に溢れて生活感から遠ざかりバランスは取れているが、一方でのおざなりで手付かずになっている醜い諸問題に蓋をして、一時的に見ないようにしている印象も拭えない。一蓮托生と言いながら、神仏に想いを託したりはしているが、わだかまった心の澱をそのままにしながら聴く春の鐘の音色、もっと綺麗な音で鳴って欲しかった。

2021/10/24

yasumiha

妻の不倫が分かった美術館長鳴海六平太と、出戻りの陶芸家の娘石本多恵が、お互い陰りを持って出会ったため、急激に接近していく。妻の不倫は何か不潔感が漂っているが、夫である鳴海と多恵との関係は、やらしさがなく大人の美しい恋愛を醸し出している。精神的安らぎの有る無しと、鳴海の物事に対する審美眼、軸がぶれない心持ち、多恵の心底相手を尊敬し、一歩下がり着物が似合う清楚な女性像によるものであろう。古都奈良の神社、仏閣、四季折々の風情も美しく描かれており、満足した作品である。

2024/02/21

東森久利斗

清く正しく美しく、大人には大人の世界、言い分、事情がある。胃にもたれない、スッキリした古都の街並みに相応しい男と女の関係がカッコよい。魚料理が美味そう。魚食いてえ。今は、何が旬かなあ…

2017/02/09

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