二つの祖国(一) (新潮文庫)
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ムロツヨシ「今回ばかりは笑わない準備をして…」小栗旬とバチバチの対立劇を繰り広げる『二つの祖国』に期待の声続出
『二つの祖国』1巻(山崎豊子/新潮社)
山崎豊子の『二つの祖国』が、小栗旬とムロツヨシの共演でドラマ化。この知らせにファンは「この名作を今の時代にどうドラマ化するのか楽しみ」「重厚な見ごたえのある作品にしてほしい」と期待を寄せているようだ。
同作はテレビ東京の開局55周年特別企画として、2019年3月30日(土)、31(日)に放送予定。舞台は第二次世界大戦前・中・後のアメリカと日本。賢治とチャーリーは同じ日系2世でありながら、“日本人であること”に正反対な考え方を持っていた。2人は「戦争」という歴史の流れに翻弄されながら、時に助け合い、時にぶつかり合っていく―。
ロサンゼルス・リトルトーキョーの新聞記者である主人公・天羽賢治役には、硬軟さまざまな役柄を巧みに表現する小栗旬が。賢治の友人兼ライバルで野心家のチャーリー田宮役には、ムロツヨシがキャスティングされている。これにはネット上で「シリアスな役柄の小栗旬&ムロって想像できない!」「実力派な2人だから、素晴らしい演技を見せてくれるはず」といった声が続出。
また小栗はチャーリー役をムロが演じること…
2019/1/18
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二つの祖国(一) (新潮文庫) / 感想・レビュー
優希
アイデンティティという重みを感じずにはいられませんでした。時は太平洋戦争。アメリカに生まれた日系二世たちの問題が苦しかったです。アメリカ人か日本人かという残酷極まりない問い。日系という響きが苦難を生んでいるのに胸が締め付けられます。真の祖国は何処にあるのかを探す悲劇がここから始まるのですね。続きを読みます。
2016/02/18
zero1
以前に読んだ本を登録。第二次大戦中、アメリカにいた日系人たちの苦悩を描く力作。主人公は東京裁判の通訳者として両国の間で苦しむ。日系人部隊によるテキサス大隊救出ものちに描かれる。
ともくん
アメリカ合衆国の市民権を持つ、日系二世でも、ジャップはジャップなのか── 第二次世界大戦中、日本軍の真珠湾攻撃により、アメリカにいる約11万人の日系人が強制収容所送りとなった。 国籍は、アメリカでも、見た目は日本人の日系二世の天羽賢治。 日本人としての誇りを胸に抱くか、巨大なアメリカという国家に屈するか。 常に二者択一を迫られる。 苦悩や葛藤を抱え、天羽賢治の目に映るアメリカとは……
2019/02/19
ころりんぱ
日系二世としてアメリカに生まれ日本で教育を受けた天羽の感覚がまさに「二つの祖国」を持つ者。突きつけられた問は、お前はアメリカに忠誠を誓えるのか、戦いで日本人を殺せるのか。真珠湾攻撃を経て、日米開戦。その時にアメリカで暮らしていた日本人たちが、敵国人とみなされて強制的に生活を奪われ、収容所に押し込められている様子に、当時の日本でも同じように虐げられていた外国人がいたのだろうと容易に想像でき、戦場での戦いとはまた別の悲しい闘いがあちらこちらで起こっていたのだろうと思う。大作なのでゆっくり読みたい。
2014/12/08
おたま
真珠湾に対して日本軍が奇襲攻撃をかけた後、アメリカ国内の日系人は、適性国人として収容所に収容される。新聞記者である天羽賢治とその家族もまた、カリフォルニアからマンザナール収容所に送られる。そこに待ち受けていた過酷な生活。アメリカ人として暮らしてきたにも関わらず、出自が日本人というだけで差別的に扱われる。アメリカ人として親米的に振る舞う者、日本人としての誇りを強調し反抗する者、そして天羽のようにその中間にあって迷う者、人々は様々な生き方に引き裂かれていく。「二つの祖国」をもつ者たちの、重い物語が始まる。
2022/01/28
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