行きつけの店 (新潮文庫)
行きつけの店 (新潮文庫) / 感想・レビュー
だーぼう
一冊入魂。おかげで山口さんの行きつけの店に連れて行ってもらうことができた。やっぱり人が大事。ブログに感想を書きました。
2014/08/03
さっちも
角田光代がエッセイで褒めいたので何となく再読。著者のいきつけの店とはヒトヅキアイと同等であり舌だけで批評したような店はでてこない。主人の厳格さだったり、気働きだったり、裏表のなさだったり、清潔感、センスといった人間性が著者の批評に耐えるもので、そういった人間性が店のたまらない魅力になっている。人としての付き合いがあるから重厚なドラマがあり、料理人が著者を何とか喜ばせようという気合いがあり、その瞠目するような料理をエッセイするからはりつめている。
2021/01/31
マッピー
ひとつ気に入ると、毎回毎回、何年でも同じ店の同じメニューを頼む著者。旅先では滞在中毎日同じホテルに泊まり、同じ店で食事をし、同じ飲み屋で飲む。これはお店からすると結構厄介なお客さんになるのではないか…と思ったら、店主や女将とは親戚のように深く付き合う。「行きつけの店」とは、そういう場所のことだそうだ。私はいろんな場所を知りたいし、いろんな味を味わいたいので、そういうことはできない。数カ月に一度は訪れたくなるようなお店は札幌にも東京にもあるけれど、親戚づきあいをするかといえば…無理だな。
2019/10/03
ソングライン
大正の末生まれの作者が、平成の初めに書いた作者行きつけの食事、酒の店について語るエッセイです。行きつけとは字のごとく、作者が気に入り、通い詰める店のことで、その理由は料理のおいしさよりも、店の主人、女将、従業員の人柄に引き付けられことによります。グルメの紹介本ではなく、昭和の男のこだわりを語る本ですので、これらの店を訪ねようというのは無粋かもしれませんが、湯布院亀の井別荘に泊まりたくなり、長崎とら寿しの鯵の握りが食べたくなりました。
2020/06/17
剛腕伝説
山口瞳が自身の行きつけの店を紹介した一冊。 骨太で、傲慢な文章が続く。グルメ本と言うよりは、様々な店で知り合った、人達の人間讃歌。 惜しむらくは、処々に配される写真が、ほぼ、山口瞳の厳つく、不機嫌な顔、顔、顔である事。 何を意図しているのだろうか?美味しそうな文章に、山口瞳の顔、顔、顔は不要である。 せめて、半分くらいは、その料理の写真であるべきだったのでは?
2020/04/17
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