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父・こんなこと (新潮文庫)

父・こんなこと (新潮文庫)

父・こんなこと (新潮文庫)

作家
幸田文
出版社
新潮社
発売日
1955-12-27
ISBN
9784101116013
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父・こんなこと (新潮文庫) / 感想・レビュー

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優希

父・露伴の最期と、父娘の日常を描いた2つの随筆がおさめられています。表向きは頑固で堅物な露伴ですが、娘に様々なものを残した父親だったのだと気づかされます。刻々と迫る死を身近に見つめ、心に刻んできた父との日々はかけがえのない思い出だったに違いありません。露伴は偉大な父親であり続けたことを偲ぶ想いが伝わってきました。父への愛と反抗に誠実だった姿が目に浮かぶようです。「あとみよそわか」の呪文が印象的でした。

2015/04/11

ach¡

父の最期をじっと見つめ、凛と寄り添った娘。その様相だけでなく胸を埋め尽くした念を驚くべき精巧さで遺す。言い回しの全てがイイ。いちいち感嘆して少し読んでは戻るを繰り返す→唸る。そうした反芻ゆえ頁は進まない。一語一句大切に読みたい。(コスパ最高!)ともすればひがみっぽくなりがちな痛々しい内省も、出し惜しみせず潔く晒せば清々しい妙。それも版画のごとき転写を以て。スゴイ!ここに幸田露伴はない。ただ父への思慕に溢れる「娘」と終始やさしい眼差しで娘を見つめる「父」が佇んでおり、その父に磨かれた粋がシャンと息づいている

2016/05/31

KEI

幸田文さんと言う人は何と強い人なのだろう、何と語彙の豊かな人なのだろうと作品を読む度に感じていたが、本作も同様であった。父・露伴が次第に弱り臥床生活を戦後間も無くの物資の乏しい時に支える姿、その死を描いた「父」。父とのエピソードを書いた「こんなこと」。1番出来の悪い子と言われつつ、家事全般を躾けられ、反発しつつも応え、ある時は父との触れ合いを愉しむ姿に類を見ない絆の深さを感じた。生前の何気ない会話の中で、娘に【その易わんことより寧ろいため】と言う葬い方を伝えた露伴の娘に対する愛情を感じた。

2017/06/30

みかん

早世した姉や弟との待遇の差を感じ、「私はほんとに父に愛されたかった」と吐露しているのは衝撃を受けた。それだけに、記録者、観察者としての幸田文から父・露伴への深い愛情を感じる。随筆のうち、「父」の露伴の臨終のあっけなさと、そして「このよがくもん」でのエロへの耐性をつけるために敢えて浅草教育をさせる幸田家のすさまじさ、「あとみよそわか」の掃除教育の緻密さ、「正月記」での露伴のめんどくささが印象に残った。絶壁の古木と言われた露伴が、子供たちと真剣に遊んだ様子も興味深い。何度か読み返したい一冊だ。

2017/04/03

双海(ふたみ)

久しぶりに文さん。そういえば、幸田露伴って読んだことないんだよね。

2014/09/25

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